国民的グループ・嵐が、11月3日にデビュー25周年を迎えた。他のメンバーが芸能活動を続ける中、南国で悠々自適な生活を送るのはリーダー・大野智(43才)だ。そんな大野の活動再開に向けた心境を探る──。【前後編の後編】
国民的グループと呼ばれた嵐が、デビュー20周年の節目に歩みを止めたのは2020年末。きっかけは、大野がメンバーに打ち明けた「自由な生活がしてみたい」という切実な提案だった。芸能界を離れた大野は東京と宮古島を行き来する日々を送り、文字通りの自由な生活を手に入れた。
「趣味の釣りや創作活動に没頭する一方で、大野さんは不動産投資にかなりの額をつぎ込んでいました。中でも、大規模に行われていたのが、宮古島に取得した1200坪の土地におけるリゾート開発です。
億単位の金額と3年以上の月日をかけた工事が今年の夏にようやく終わり、敷地内には大野さんや親族の住居棟のほか、2棟のヴィラが完成しました。現在、宿泊できるのは、招待された関係者のみだといいますが、正式に開業したあかつきには一般客にも予約を開放する予定だと聞いています」(旅行代理店関係者)
ヴィラを施工した会社のホームページには、内部の様子が公開されている。建物は白を基調としたモダンな造りで、テラスに設置された家具はデンマーク製。各部屋に青い海を見渡すことができるインフィニティプールが備えられているという。
「大野さんが出資する施設の運営会社は、不動産管理だけでなく釣り船やマリンスポーツの運営などを事業目的としています。今年7月には新たに旅館経営とレンタカー事業が計画に加わり、今後もリゾート事業を拡大していく方針だといいます。大野さんのビジネスパートナーは、リゾートに適した土地がほかにもないか島中の物件を探しているそうですよ」(島の関係者)
本格オープンに向けて着々と準備が進む一方で、大野は嵐のメンバーやファンを思い続けていた。11月3日に嵐がデビュー25周年の節目を迎える前に、大野は松本潤(41才)、櫻井翔(42才)、二宮和也(41才)、相葉雅紀(41才)に大きな決断を打ち明けていたという。
「リゾート開発に一旦のめどがついたことで大野さんの心境にも変化があったのでしょう。東京と宮古島を行き来し、月に一度のペースで4人のメンバーと話し合いを重ねる中で、“1年、頑張ってみたい”と25周年イヤー中に活動を再開する意向を伝えたそうです。再始動の鍵を握る大野さんが前向きな姿勢を見せたことで、事態が一気に動きだしました」(芸能関係者)
今年4月に5人が主体となって「株式会社嵐」を設立したのも、当然、再始動とは無関係ではない。5人は連名で「未来を描くための準備を進めていけたらと思います」とコメント。同社の代表取締役に就任した弁護士の四宮隆史氏も「いずれ活動は再開するだろうし、そういう思いがなければ株式会社嵐を作ったりしない」と『週刊文春』(10月10日号)に前向きに語っていた。
その四宮氏が今年9月に宮古島を訪れ、大野と話し合ったことは本誌『女性セブン』既報通り。一時は絶望視されていた再始動の機運はこれ以上ないほどに高まっている。
「リーダー、それでいいよね?」
もともと、グループの再始動に誰よりも前向きだったのは相葉だったという。
「2017年頃に活動休止の話し合いが行われたとき『椅子から転げ落ちる』ほど驚いたのが相葉さんでした。彼にとって解散はもってのほか。活動休止にも最後まで反対したそうで、ことあるごとに『これからも世界で嵐を巻き起こす』と宣言し続けています」(芸能リポーター)
今年6月、MCを務める『相葉◎×部』(フジテレビ系)では約3年半ぶりに本格的なダンスを披露。 言葉にこそしないものの、いつでもステージに立つ準備があることを示していた。
二宮も今年1月、スポーツ報知のインタビューで「嵐が動く時には、さすがにいないといけない。4人でやるのは違うと思うし、私も本意ではない。やれることがあるなら、やらせていただきたいと伝えさせていただいて」と語った。
「松本さんと櫻井さんにも当然、異存はない。5人での話し合いの中で、中心になって物事を決めるのもその2人ですが、最後に必ず“リーダー、それでいいよね?”と大野さんの意思を確認する。それが昔から嵐の暗黙のルールなんです」(別の芸能関係者)
25周年イヤーの期間内に、5人でステージに立つ方針はほぼ固まっているという。俄然、注目されるのは大晦日の『NHK紅白歌合戦』への出場だ。10月16日、NHKが定例会見で、STARTO ENTERTAINMENT所属タレントの番組起用を再開することを発表し、Snow ManやSixTONESと共に嵐の4年ぶりの出場に期待が集まった。
「2020年末に無観客で開催された紅白で、5人はライブ会場からの中継で『カイト』をはじめ『嵐×紅白 2020スペシャルメドレー』を披露しました。ステージで『またね』と再会を約束し、一旦の活動を終えた彼らが再始動するのにこれほどふさわしいステージはない。NHK側も、2022年の紅白に櫻井さんをスペシャルナビゲーターに起用し、2023年は大河ドラマ『どうする家康』で主演を務めた松本さんを審査員に起用するなど、嵐に秋波を送ってきました」(前出・芸能リポーター)
実現すれば大きなサプライズとなるが、旧ジャニーズ事務所の解体による権利関係の引継ぎなどが完了していないことから、今年の紅白には間に合わないとの指摘も。
「早ければ来春にもライブを行い、来年の紅白で有終の美を飾るのが既定路線。いずれにしても大野さんが活動再開を決意したのなら、ファンの期待に応えるために5人が揃ってステージに立つ可能性は充分にあるでしょうね」(前出・芸能リポーター)
2020年末の紅白で、大野は「大事な人を突然、失ってぼう然としたメンバーもいました」と、コロナ禍で志村けんさん(享年70)が亡くなってショックを受けていた相葉を気遣い、こう続けた。
「そんなぼくらのそばで、消えずにいてくれたものがありました。たくさんの熱い声援と、希望を語り続ける歌でした。『嵐』、奇跡のような場所です」
5人が再び奇跡を起こす日はそう遠くないはずだ。
(前編から読む)
※女性セブン2024年11月14日号