2人(1匹も)で力を合わせ支え合いたい──今年2月、結婚を発表した大谷翔平(30才)は、そう率直な気持ちを明かしていた。落胆もあれば、歓喜もあったそれからの8か月で、変わらなかったのは「宣言通り」の夫婦の支え合いだった。
メジャーリーグの名門・ドジャースへの1000億円移籍、真美子夫人(27才)との電撃結婚、信頼していた通訳の巨額詐欺発覚、前人未到の54本塁打&59盗塁──大谷翔平にとって、この一年は怒濤の日々だった。そのクライマックスは、これまで無縁だった「ワールドシリーズ」での世界一をかけた闘い。スターの勇姿を、「大谷ファミリー」は現地で見届けたようだ。
「真美子さんと愛犬のデコピンはもちろん、大谷選手のご両親とお姉さんが、揃って球場で目撃されました。左肩を亜脱臼した10月27日(日本時間)の試合も現地で観戦しており、グラウンド上で起き上がれなかった大谷選手の姿に、ご家族は呆然としていたといいます」(スポーツ紙記者)
アクシデントをものともせず、大舞台でのプレーを続けた大谷。長いシーズンを駆け抜けられたのは、真美子夫人の存在あってこそだろう。
10月中旬、SNSで一本の動画が話題を呼んだ。映っているのは雑然と並んだ数台の車。その中を、画面右から大谷と真美子夫人が、デコピンを連れて歩いてくる。白いTシャツ姿の大谷はリュックを背負い、手にはデコピンのリードを握っている。一方の真美子夫人は、右肩のショルダーバッグに加え、左手に黒いトートバッグ、右手に大きな黄色い紙袋を持っていた。
「撮影されたのはドジャースタジアムの選手用の駐車場。高級車がずらりと並んでいます。選手たちの“出退勤”の様子が見渡せる知る人ぞ知る場所で、熱心なファンが動画を撮ってネットにアップしたのです。真美子さんが大荷物を抱えていたのは、試合を終えて疲れた大谷選手に、余計な負担をかけたくないという気遣いだったのでしょう」(在米ジャーナリスト)
だが、視聴者の注目を集めたのは、黒いポルシェの後部座席に、2人が荷物を載せた後のシーンだった。大谷が助手席に座ったのに対し、真美子夫人は左ハンドルの運転席に体を滑り込ませると、慣れた手つきでハンドルを回して走り出したのだ。
「これまでも日本人メジャーリーガーの妻たちは、陰に日なたに夫の支えになってきました。栄養学関連の資格であるアスリートフードマイスターをとって、田中将大選手(35才)を食事面までサポートした里田まいさん(40才)をはじめ、イチロー氏(51才)の妻・弓子さん(58才)は、莫大な年俸を稼ぐ夫のために資産管理会社を設立したこともありました。
真美子さんも独自にスポーツ栄養学を学び、ドライカレーやチリコンカンからスイーツまで、幅広い料理を作っているそうです。ただこれまで、“奥さんが運転手”というのは聞いたことがありません」(別のスポーツ紙記者)
結婚前の真美子夫人は、都内の実家で両親や祖父母と暮らしていた。
「メタリックブルーのコンパクトカーを家族みんなで使っていて、真美子さんが運転して出て行くのを見かけたことがあります。車の運転はけっこう得意だったようです」(近隣住民)
それでも、左ハンドルの高級車、しかも勝手が違うアメリカでの運転となると話は別だ。
「ロサンゼルスは常に渋滞していますし、日本と比べて荒っぽい運転をする人も多いんです。“赤信号でも一時停止すれば右折してOK”など、アメリカならではのルールもあります。気を抜くとクラクションを鳴らされるのが当たり前。住み慣れない人が運転するのは相当なストレスです」(前出・在米ジャーナリスト)
大谷ほどの収入があれば、専属運転手を雇うことなど容易いだろう。それでも真美子夫人がハンドルを握るのは、大谷の苦い経験が響いているのかもしれない。
「以前は元通訳の水原一平被告(39才)が運転手を務めていましたが、大谷選手の口座から約25億円を不正送金してドジャースを解雇され、刑事訴追されました。信頼していた人に裏切られたショックはことさら大きかったよう。運転手などの身近な場所に赤の他人を置くことができず、“妻しか信じられない!”という気持ちなのかもしれません」(前出・別のスポーツ紙記者)
ちなみに、動画では黒のポルシェだったが、日によっては白いポルシェで球場入りすることもあるという。周囲の車が「前向き駐車」なのに対し、大谷夫婦の愛車はいつもバックで駐車。生真面目な性格がにじむ。
バッグのチョイスにも慎ましさ
助手席に世界一のアスリートを乗せて運転する真美子夫人。そのプレッシャーは想像に難くない。それでも彼女は、「大谷の妻」という立場を徹底している。冒頭、ワールドシリーズの試合時に目撃された真美子夫人は、高級ブランド「BOSS」のバッグを肩から下げていた。大谷は’20年から同ブランドのアンバサダーを務めている。
「小ぶりな黒の『キルティング ショルダーバッグ』は約5万5000円です。真美子さんは以前、ZARAの5000円のバッグを愛用していて、庶民的で親しみやすいと評判になったことがありました。妻として、夫が広告塔を務めるブランドを盛り上げようと、“乗り換え”たのでしょう。それでもやはり、もっと上の価格帯のバッグもラインアップされているなかで“5万円で充分”とする真美子さんの慎ましさが伝わってきます」(前出・スポーツ紙記者)
そういった献身は、“SNS対策”からもわかる。10月18日、アメリカの著名スポーツジャーナリストのジェイ・パリス氏が、真美子夫人とのツーショットをXに投稿した。ロマンスグレーの髪をなびかせたイケオジ風のパリス氏は、大谷に関する著作もある重鎮だ。
「重要な試合を前にして大谷選手は神経質になっているタイミングでした。本人に代わって、関係者との交流においても真美子さんが表に立ったんでしょう。大谷選手からの発信が少なくても、真美子さんが姿を見せることで満足したファンも多くいました」(前出・在米ジャーナリスト)
真美子夫人の最大限のサポートが、大谷を世界の頂点へと導く。
※女性セブン2024年11月14日号