11月1日から始まった慶應義塾幼稚舎のお受験。そこに巣くうブローカーと現役教員たちのいびつな関係を明かした、ある父親の告白は大きな反響を呼んだ。7日発売の『女性セブン』では、そのブローカーが明かしていた、さらなる斡旋ビジネスの実態を詳報している。
「『確認されておりません』なんて、いかにも他人事のようなコメントだと思いました。あったと認めるわけにもいかず、なかったと言い切ることもできないということでしょうか。
少なくとも、現役の教員たちにきちんと聞き取りをして、私がX氏に払っていた金銭がどうやってやり取りされていたのか追及してほしいです」
こう憤るのは、10月31日発売の『女性セブン』で自身の子供を“特別なルート”で慶應義塾幼稚舎(以下、幼稚舎)に入学させたと告白した父親Aさんだ。
同誌では、自身も幼稚舎出身の医師のX氏が、幼稚舎に子供を入学させることを望むAさんから多額の金品を受け取り、入試を採点する現役教員たちを“買収して”合格をアシストした疑惑を報じた。
Aさんは、着手金100万円や現役教員1人あたり50万円ずつの手当、X氏への謝礼や買収工作にかかる飲食代などを合わせて、総額2000万円以上をX氏に現金で手渡し、子供を実際に幼稚舎に入学させたと告白したのだ。
この報道は11月1日から始まった今年度の幼稚舎の入試直前ということもあり、“入学ブローカー”のX氏の正体をめぐる推測とともに、受験生の親たちの間でたちまち拡散された。
日本のお受験界の頂点に君臨する超名門小学校の疑惑。学校法人「慶應義塾」は「掲載されたような事象は一切確認されておりません」とのコメントをホームページ上に掲載したものの、事実かどうかには言及しなかった。渦中のX氏も勤務先のホームページから自身の写真を削除して沈黙。受験生の保護者の不安は増すばかりだ。
「女性セブンが発売されると、その記事は朝からママ友たちの間ですぐに拡散。友人の中には『2000万円で幼稚舎に入れるなら、うちも入れたい!』と言う人もいたそうですが、私の妻は『塾にも通わせて、あんなに努力しているのに、お受験にはこんな世界もあったのね……』とつぶやいていました」(受験生の親)
さらに衝撃の事実も浮かび上がってきた。X氏自身の子供も幼稚舎出身なのだが、その子供の担任がY教師だったのだ。
Y教師は、幼稚舎受験を控えた受験者の親にルール違反の個別指導を行い、1回5万円以上の金銭や、高級ワインなどを受け取っていたとされる曰く付きの人物。2019年夏に『週刊文春』が一連の疑惑を報じ、その後、懲戒免職処分となった。
「担任が6年間持ち上がる幼稚舎では、保護者が、長いつきあいとなる先生がたにお中元やお歳暮を贈る習慣があります。X氏は15年ほど前に子供を介してY先生と出会い、そこから結びつきを深めていったそうです。実際にY先生は、X氏に買収される現役教員たちの仕切り役だったと説明されていました」(Aさん・以下同)
X氏とY教師の「入学ブローカーコンビ」は著名人にも食い込んでいたようだ。“特別な入学ルート”で、有名IT企業社長の子供ら多くの著名人を斡旋したと明かしていたという。
11月7日発売の『女性セブン』では、X氏とY教師のブローカーコンビが「誰もが知る大物役者」の子らの入学を斡旋した疑惑などについて報道。さらに、X氏が子供の入学を望む親に“斡旋”していた「幼稚舎の元教員」家庭教師による“高額個別指導”などについても詳報している。