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《もはや歴史上の人物です》大谷翔平に魅了された女優・水沢アキ「差別が激しい国で“日本人ってすごい”と知らしめてくれた」

NEWSポストセブン 2024年11月10日 7時15分

 ドジャースの大谷翔平(30)が悲願のワールドシリーズ制覇を成し遂げた約1か月前。大谷の大ファンを公言する女優の水沢アキ(69)は、現地9月26日のナショナル・リーグ西地区優勝の瞬間に立ち会っていた。以前は野球のルールすら満足に知らなかったと語る水沢だが、エンゼルス時代の大谷翔平(30)のインタビューに魅了され、今年はドジャー・スタジアムで2試合を観戦した。ワールドシリーズ中は大谷の一挙手一投足を追い、ハラハラしながら観戦したという水沢が、大谷への熱い想いを語ってくれた。

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 大谷選手がインタビューで何度も感謝の気持ちを言葉にし、試合中にごみ拾いをすることなどを知り、彼の人間性に惹かれたのがファンになったきっかけでした。特に彼が高校時代に書いた「人生設計シート」の存在を知って驚きました。私も計画魔なので、80歳で入居する老人ホームも決まっているし、お墓も買っています。すでに死ぬ準備万端なんです(笑)。だから、すべて細かく計画し、それを実現するために最大限の努力をしている大谷選手にすごく共感したんです。

 私のような昭和の時代の芸能人ってみんな苦労したんですよ。芸能界の荒波を渡っていくのに何が大事かっていったら忍耐と努力しかないの。どんなにつらくても仕事に行く。吐くほどの頭痛でも仕事に行く。そういう時代を経てきているので、努力を積み重ねて夢を達成しようとする彼の姿勢が、まさに私だ!と思ったんです。スケールは全然違いますけれどね(笑)。それが大谷選手に惹きつけられた理由の一つです。

 そして二つ目の理由は、私は中学1年生の時に英語に夢中になり、24歳でアメリカに留学したこと、のちに国際結婚をしたこと、アメリカに頻繁に行っていることが関係しています。アメリカでは住めば住むほど、アジア人に対する差別を感じるようになります。大好きなんだけれど、ニューヨークは特に厳しい街です。そういうアメリカの中で、大谷選手が「日本人ってすごい」って知らしめてくれたのが嬉しかったんです。

 ドジャー・スタジアムで観戦したのは、現地7月2日の「ジャパン・デイ」と、パドレスに7対2で勝利し、ナ・リーグ西地区優勝を決めた9月26日。自分でMLBの公式ホームページでチケットを取って一人で行ったのですが、2回とも記念的な日になりました。特に27日は球場のファンみんながドジャースを勝たせたいという思いで団結し、私も「レッツ・ゴー・ドジャース!」パンパン、パパパンと手拍子を打ち、声が枯れるまで応援しました。ドジャー・スタジアムの売店で買った「50ー50」達成の記念ボールも私の宝物です。

やっかみを吹き飛ばした「日頃の努力」

 生で観戦して驚いたのは、試合開始前にチームメイトと並んだ時に彼がものすごく大きかったこと。アメリカ人の他の選手が小さくて(笑)。あの身長と、あれだけ大きな筋肉がついた身体は、日本人にとって誇り。大谷選手は日本人を代表する、ありがたい存在なんだと実感しました。

 ワールドシリーズは、大谷選手の言葉通り「ヒリヒリする」展開でした。すんなり、ドジャースが勝つと思いきや、第2戦では大谷選手が左肩を亜脱臼。その後は表情がガラッと変わりましたよね。平常心をどう保つか、肩をどこまで動かそうか、いろんなことを考えているのが分かる複雑な表情でした。普段は野球を楽しむことだけ考えている野球少年の顔つきなのに。本当に心配しました。第4戦ではヤンキースに11点を取られ、第5戦では息が止まりそうなほどハラハラしました。これぞスターならではのドラマティックな展開。いえいえ、大谷選手はスターどころかもはや歴史上の人物です。

 ドジャースに移籍した直後は、なんであいつはあんなにお金をもらうんだという、やっかみがあったと思いますよ。だけど彼の日頃の努力が周りを変えたんじゃないでしょうか。努力って急にはできないんですよね、日頃の積み重ねだから。でも大谷選手のそういう姿を見ていて、周りが自然に大谷選手はすごいんだと思うようになった。そうやって認めさせるのが大谷選手の魅力だと思います。

 来年も、ワールドシリーズを制覇することを期待しています。2連覇どころじゃなく、3連覇、4連覇……と記録を作ってほしい。そして将来はメジャーリーグで監督になってほしいですね。私がラッキーなのは、同じ時代に生き、歴史的な快挙を成し遂げる彼の姿を見られることです。私は先に死んで天国に行きますが、来世でも絶対に会いたいなと思います。次はどんな仕事に就いているのか楽しみですね。前世ではきっとフランス革命に参加した勇敢な戦士だったんじゃないかしら、多分(笑)。

【プロフィール】
水沢アキ(みずさわ・あき)/1954年生まれ、東京都出身。女優・タレントとして活躍。英語が堪能で米国在住経験あり。

※週刊ポスト2024年11月22日号

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