ラッパー兼音楽プロデューサーとして名高いショーン・コムズ(54)が、性的人身売買や恐喝、売春行為関与などの罪で起訴され、世界中に衝撃を与えている。すでに未成年者も含めた120名が、性的暴行や性的搾取を受けたとして訴訟を起こす構えだ。現地ジャーナリストが解説する。
「コムズは、“ディディ”や“パフィ”という愛称で知られ、1990年代から2000年代にかけて、音楽プロデューサーとしての手腕を発揮し、多くのヒット曲を生み出してきました。また、ファッションブランドやレコードレーベルを立ち上げ、実業家としても成功を収めており、総資産が約8億ドル(約1200億円)にも上るアメリカ屈指のセレブリティでした。これまでも多くのスキャンダルを抱えてきましたが、今回の起訴内容は衝撃的なもので、彼の輝かしいイメージは大きく揺らぐ事態になっています」(現地ジャーナリスト)
ここまでの告発で明らかになってきたのは、コムズが開催していた「フリーク・オフ」と呼ばれる性的パーティーの実態だ。『ニューヨーク・ポスト』はパーティーの水面下で撮影された動画や、関連する文章などについて詳報していると前出・現地ジャーナリストが語る。
「『フリーク・オフ』はナイトクラブで開催されたセレブたちが参加するパーティーの後に行われていました。セレブたちが帰路についたあと、それまでのパーティーは“ディディ”が仕切る乱倫イベントに切り替わったそうです。時間になると女性たちが服を脱ぎ、薬物のやりとりが始まったとか。被害者の多くはこうしたイベントの際に性的暴行や強要を受けたと告発しています。
現地メディアが閲覧したという問題の動画には、2人の白人男性が、鼻の下に白い粉をつけた若い黒人女性と交代で行為に及んでいるシーンや、それを見る“ディディ”の姿が記録されていたようです。
別の映像には、身なりの良い参加者の一団がテーブルを囲む中、カップルが大声で行為に及んでいる場面も含まれていたそうです」
コムズの誕生日に提供された「刑務所メニュー」
スキャンダルの渦中にいる“ディディ”。彼は現在、刑務所に収監されており、11月4日に55歳の誕生日を迎えている。以前の豪勢な生活からは一転した刑務所内での質素な生活状況を『ニューヨーク・ポスト』ほか『ワシントン・ポスト』なども報じている。
「“ディディ”の誕生日には午前11時に昼食が提供されたようです。メニューは、パスタとミートボールにサラダ。夕食は16時に提供され、鶏肉と豆腐チャーハンに黒豆とニンジンが添えられたメニューだったようです。
かつて豪華な誕生日パーティーを開いていた彼が、現在は質素な刑務所食を食べながら誕生日を過ごす姿は、なんとも皮肉です」(前出ジャーナリスト)
真実が明らかになるコムズ被告の裁判は、2025年5月5日より始まる予定だ。