自身のインスタグラムで離婚を報告した菊川怜(46才)。そんな彼女が活躍し続け里理由、そして今後について、コラムニストで放送作家の山田美保子さんが綴る。
東大卒でありキャスター出身はスペシャル感がある
思わず、「エッ?」と声を上げてしまうような芸能ニュースに時折出合います。意外すぎる人物名と想像もしていなかった文言が見出しになっているケースで、「菊川怜がカリスマ実業家夫と電撃離婚へ」は、まさにそれでした。
最近、バラエティー番組でたびたびお見かけしていた菊川サンはママらしいショートヘアがお似合いで、いまから思えば表情もスッキリされていて、“シン・菊川怜”と言いたくなるようなトークは共演者らに大ウケでした。
私が構成を担当している番組の企画会議でもたびたび名前が挙がるようになり、東大卒であり、キャスター出身というキャリアは、大勢いらっしゃるママタレの中でもスペシャル感を持ち合わせていたものです。
でもまだお子さんは5才、3才、2才と小さくていらっしゃるんですよね。ほかのママタレが、「子育てが一段落したので」という理由で復帰するのとは異なり、菊川サンのそれは、ずいぶん早い復帰だったのです。
記事によれば、お母様と連携しながら子育てとお仕事を両立するペースはすでに掴めていらっしゃるようですし、菊川サンが家を出る原因について、お友達が証言をしていることも含め、報道は菊川サン側の作戦勝ちのようにも見えました。ずいぶん前から決めていらしたのですね。
東大卒ながら、『真相報道バンキシャ!』(日本テレビ系)や『とくダネ!』(フジテレビ系)で、お茶目な言動をとって視聴者に愛された菊川サン。
以前、日本テレビの制作スタッフに聞いたのですが、局内に菊川サンの大ファンがたくさんいて、「だから起用されている」「続いている」とのことでした。
お勉強ができたことをひけらかすことなく、『〜バンキシャ!』では当時の相方、福澤朗キャスター(61才)にたびたび無茶ぶりをされ、いつも困って言葉に詰まっていらした菊川サン。
そういうところが『とくダネ!』の小倉智昭キャスターにとっても、すごくかわいかったのでしょうね。たとえば、いまのホラン千秋サン(36才)のような強気なコメントもなければ、視聴者を深くうなずかせる発言も思い出せないのですが(苦笑)、小倉サンは「怜ちゃん」「怜ちゃん」といつも菊川サンのことを娘のように呼び、大切にされていました。
一度、菊川サンのお父様と2人だけでスポーツ観戦をなさった際には、「怜を一度でいいから結婚させてほしい」という相談をずっと受けていたという小倉サン。
そんな小倉サンは、菊川サンの結婚が発表された際、「怜ちゃんがたぶんしゃべりにくいと思うんで」と彼女が詳細を話す前に、お相手と食事したことを『とくダネ!』で明かしました。「ぼくが女でもこの人だったら参るだろうな。知的な人です。お話をしていても、こっちも言葉遣いに気をつけないといけないほど、しっかりした人」「39年間、待っててよかったというお相手です」と太鼓判を押していらしたのです。
さらに、その席での菊川サンは「いままで見たことのないようなかわいらしい表情をしていた」とも言っておられました。“もう1人の父”と言っても過言ではない小倉サンはいま、どんなお気持ちでしょうか。
女子校育ちゆえ男性にうまく甘えられない
離婚理由の本当のところはもちろんわかりませんが、菊川サンが覚悟を持ってかつての“愛の巣”から飛び出たことだけはわかりますし、そのタイミングでバラエティー番組を中心に仕事復帰されたお気持ちも少しわかるような気がします。
芸人さんや腕のあるタレントさんに囲まれて出演するバラエティー番組というのは本当に楽しいし、菊川サンのチャーミングな言動と東大卒のブランドは必ずや重宝されるので、自分を大切にしてくれる現場に身を置く幸せもあると思います。
先日、滝川クリステルさん(47才)が動物愛護のイベントで、夫の小泉進次郎さん(43才)が選挙期間の9月、10月と多忙を極めた際、愛犬の介護と子育てを「ワンオペ」でしていたと話し、プチ炎上していましたが……思えば菊川サンはこの数か月、ご主人についての愚痴さえも話していらっしゃいませんでした。
今年6月、『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)に出てくださったとき、「女子校育ちゆえ、男性にうまく甘えることができない」と言っていた菊川サン……。それほど恋愛経験があったようにも見えなかったし、交際期間もあまりない中で決まった結婚相手には、3人の女性との間に4人の婚外子がいらっしゃり、それを菊川サンはあとから知ったとの報道もありました。
果たして、菊川サンは華麗に仕事復帰。テレビ大阪・BSテレ東の4月期ドラマ『買われた男』の出演も話題になりました。
私は、米倉涼子サン(49才)と共に「女優宣言」をして、ドラマや映画、舞台に出られていた菊川サンの演技、好きなんで。特に2012年3月のスペシャルドラマ『刑事魂』(テレビ朝日系)での菊川サンの実直な演技は、いまも覚えているほどなので女優のお仕事も増やしてほしいです。
しっかり準備をし、前を向くための時間もとって、バラエティー番組で無理なく笑顔を見せていた菊川サンの離婚は「電撃」ではなく、「幸せな」と形容したくなるほど。各現場で愛され続ける菊川怜サンは実は強い女性でもあったのです。
“シン・菊川怜”のリスタート、私も応援しています。
構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!+』(メ〜テレ)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。
※女性セブン2024年11月28日号