知事選の投開票を終えたにもかかわらず、兵庫では混乱が続いている。再選した斎藤元彦知事(47)をめぐって公職選挙法に抵触する可能性が浮上している状況だが、同知事の広報を担当したと明かした「女性社長」にも大きな注目が集まっている。
斎藤氏はパワハラ疑惑などで県議会から不信任決議をつきつけられ、今年9月末で知事を自動失職していた。今回、出直し選挙に臨み、11月17日に再選した。その原動力となったのはYouTubeやXを利用した「SNSでの発信」とも言われている。
しかし11月20日、兵庫県のプロモーション会社「merchu」の折田楓社長(32)が、メディアプラットフォーム・noteで斎藤氏の再選を祝福しつつ、〈広報全般を任せていただいていた〉などと投稿。この投稿が問題になっている。社会部記者が語る。
「当初、同note内には〈ご本人は私の提案を真剣に聞いてくださり、広報全般を任せていただくことになりました〉といった文もありましたが、現在は削除されています。折田氏の主張通りのことが行われ、それに対して斎藤氏側が報酬を支払っていたのだとすると、公職選挙法に抵触するのではないか…と物議を醸す事態となっています」
その後、斎藤氏は11月25日の囲み取材で、ポスター制作の報酬として「70万円ほど支払った」ことは認めた。一方、双方の間に「契約書はない」といい、SNSの運用に関しては「斎藤陣営が主体となって運営した」、街頭演説に訪れていたことについては「折田さんはボランティアとして個人で参加されたと認識しております」と主張し、公職選挙法違反の疑惑も否定している。
現在、noteだけでなくX(旧Twitter)、インスタグラムの更新も停止している折田氏。これまで折田氏は自身のSNSで、社長としての仕事やプライベートの様子を投稿する過程でアフタヌーンティーの様子や、エルメスのバーキン、ルイ・ヴィトンなどハイブランドのバッグを持つ写真をアップするなど、“キラキラ社長”ぶりがアピールされていた。注目されている斎藤氏とのツーショット写真では、斎藤氏の“シンボルカラー”である鮮やかなブルーのセットアップを着用しているのだが……。
「折田さんが愛用する高級ブランド『PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE』が展開するシリーズのひとつと見られます。他の写真にも白のセットアップやネイビーのタンクトップで度々登場。昨年の誕生日には投稿にハッシュタグをつけて“PR”するなど、お気に入りのブランドのようです。
セットアップの価格はそれぞれ10万円前後なのですが、このブルーのセットアップがオンラインストア上で『品切れ状態』になっているとネット上で話題になっているんです。タンクトップのものは売られているので、季節の問題でもなさそうなのですが……」(前出・スポーツ紙記者)
まさかの“折田さん効果”なのか──同ブランドに問い合わせると、以下の回答だった。
「お問合せいただきました商品は2024年春夏シーズン同年6月1日発売のもので、当該シーズンの全商品は2024年6月末日で販売を終了しております。2024年7月1日からは次のシーズンである2024年秋冬シーズンが始まり、全て新シーズンの商品に入れ替えて販売しております」(広報担当者)
シーズン限定の商品で斎藤氏との共闘に挑んでいた折田氏。彼女が実践した“PR戦略”は、果たして本当にボランティアだったのだろうか──。