【香取慎吾ライブレポ】圧倒的な存在感 きらびやかな衣装が映えるボディーにパワフルなナマ歌も
12月3日と4日、東京・国立代々木競技場 第一体育館でソロライブを行った香取慎吾(47才)。2日目の公演を鑑賞したコラムニストで放送作家の山田美保子さんが、その素晴らしい体験について綴る。
きらびやかな衣装が映えるボディーやパワフルなナマ歌
「ぼくひとりじゃ何もできない。(ステージを見渡して)こんなにたくさんの新しいNAKAMAたちがステキな曲を作ってくれて、(会場に向かって)こんなにたくさんのステキなNAKAMAたちがぼくらの曲を、音楽を楽しんでくれています。こ〜んな幸せな空間、あるかい?」
12月3日と4日、東京・国立代々木競技場 第一体育館で行われた香取慎吾クンのソロライブ「“Circus Funk”Festival」の2日目を見る機会に恵まれました。
このコメントはアンコールを終えた香取クンのご挨拶。「来年は全国ツアーで、お会いしましょう。また一緒に遊ぼうね〜〜〜。愛してま〜〜〜す」のコメントの後、バックに流れていた『夢々Ticket(feat.緑黄色社会)』のサウンドに合わせてワンフレーズ、香取クンの歌声でキッチリ締めくくられるという本当に見事なエンディングでした。
このときステージに上がっていたのは、バックバンドやダンサーズ以外にニューアルバムに参加したミュージシャンの皆さんが約40人、並びきらないほどギッシリ肩を寄せ合っていらして、ライブは2日間で約1万8000人を動員。香取クンが稲垣吾郎クン(51才)や草なぎ剛クン(50才)と共に「新しい地図」を広げて以来、大切にしていたNAKAMAの輪が足掛け7年で、こんなにも増えたのだということがこの目で確認できたものです。
SMAP時代の後期のコンサート同様、演出は香取クン本人が担当。なので、「がんばりすぎた」内容に自分が従うのは「大変だった」と、われわれ関係者が待つ会場に1分間だけ姿を現してくれた香取クンは、やや腰を丸めながら、その日のエネルギーをすべて使い果たしましたという様子でした。
ご挨拶のラストの「こ〜んな幸せな空間、あるかい?」のイントネーションは、どこか『全日本仮装大賞』(日本テレビ系)の相方であり、昭和の国民的大スター・萩本欽一サン(83才)のようで、ソロ楽曲『一億人の恋人(feat.乃紫)』にもピタリ当てはまっていると感じました。
私がステージ上の香取クンに初めて圧倒されたのは、2014年6〜10月にかけて上演された主演ミュージカル『オーシャンズ11』を見たときでした。
SMAP時代のソロパートのときと異なっていただけでなく、テレビ画面や映画館のスクリーンの中にいる香取クンとも大きく異なり、そういったフレームからグイーンと音をたてて飛び出してくるような圧倒的な存在感。軽やかなアクション。さらにはきらびやかな衣装が映えるボディーや、“あれ? 香取クンって、こんなに上手だったっけ”とパワフルなナマ歌に驚かされたものでした。
その日、近くの席で見ていらした三谷幸喜さん(63才)も、“フレーム”には収まりきらない香取クンに対し、とても興奮されていらしたのをハッキリ覚えています。
そして歌については、『香取慎吾二〇二二年 四月特別公演 東京SNG』を東京・明治座で見させていただいたとき、歌唱力が明らかに数段アップしていることに心から驚かされたものです。
このときは思わずスタッフさんに「歌が上手になっていてビックリした」という感想をお伝えしてしまったのですが、「ボイトレなど、ひとりでがんばっていたようです」と短いながらも香取クンの歌に懸ける想いを教えていただけました。
志尊淳サンも中森明菜サンもノリノリだった
そんな香取クンと会場を埋め尽くしたNAKAMAの皆さんの一体感は、今回、すべてのMCのタイミングで伝わってきたものです。
たとえば香取クンが、お水を飲んだだけで会場からは「ヒュ〜〜〜」という声が上がるため、香取クンもサントリーのCM撮影時の“正しいペットボトルの位置”をレクチャー。ほかにも「悟空」「両さん」「慎吾ママ」などの掛け声が上がるたびにキメぜりふを披露し、ドラマ『人にやさしく』(フジテレビ系)の「スリーピース」まで「言っとくけど、全部、別料金だからね」としながら大サービスでした。
オリコン以外に「いまはいろんな1位があって」と時代の変化を伝えつつ、さまざまなチャートで配信アルバムの楽曲がトップを獲得したこと。アルバムが「円盤(CD)化」されること。2025年2月に今フェスの模様がWOWOWで独占放送・配信され、これまでの出演映画や過去のライブ公演などが何本も放送されること。
2025年春、初の全国ソロツアーがあること。そして、12月17日放送の上沼恵美子サン(69才)とのダブルMC番組『星になったスターたち』(フジテレビ系)や、11年ぶりに挑む同局連ドラ主演作『日本一の最低男※私の家族はニセモノだった』(2025年1月9日より放送)の番宣もありました。
そうそう、私、同ドラマに出演される志尊淳サン(29才)と光栄にもお隣の席でした。志尊クンもセットリストを手にしながらステージを終始ガン見されていましたよ。そして前日には中森明菜サン(59才)も見にいらしていてノリノリだったそうです。よかった〜。
「大活躍だよ」と自分でも認めた香取クンは、「ここに来てくれている一人ひとり、ここに来れなかった応援してくれている皆さんのおかげです、ありがとう、一億人の皆さんのおかげです」と感謝していました。
香取クンからの「ぼくたち、どうして歌番組に出られないんですか?」という愚痴のようなボヤキのようなつぶやきを耳にしたのは6年前。でも先日、フジテレビから「入館証、作りますか?」と提案されたと言い、香取クンもNAKAMAの皆さんもその変化にいろいろなことを想い巡らせたことと思います。
もう大丈夫ですね。NAKAMAのひとりとして、これからも絶賛応援していきます。
構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!+』(メ〜テレ)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。
※女性セブン2025年1月1日号