第20回目の節目を迎える漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2024』。ファイナリスト9組も決まり、12月22日の放送を控えたいま、「誰が審査員を務めるのか」に関心が集まっている。NEWSポストセブンの取材で、審査員の一部が判明した。
昨年の審査員は、「ダウンタウン」松本人志、山田邦子、「博多華丸・大吉」博多大吉、「中川家」礼二、「サンドウィッチマン」富澤たけし、「ナイツ」塙宣之、「海原やすよ ともこ」海原ともこの7名が務めた。
なかでも今年最大の関心は「松本が審査員を務めるのか」というところだろう。松本は2001年の番組開始から2004年、2015年以外の17大会で審査員を務めた番組の「顔」。11月に大きな話題を呼んでいた文藝春秋との裁判も、双方合意のうえで訴えを取り下げたため、SNSでも多くの議論を読んでいる。芸能事務所関係者はこう語る。
「松本の審査員としての出演は見送られることになりました。松本本人も出演に意欲を示していたと聞きますし、事務所も関係各所と復帰のタイミングを相談していました。主催の朝日放送テレビ内部にも、“M-1審査員によるテレビ復帰”を期待する声も多かった。しかし、協議の結果、見送りが決まりました」
M-1審査員は非常に重責で、前出・事務所関係者によると、「毎年、候補者から“できることなら審査員はしたくない”という声も出てくるほど」だといい、そうした候補者の“出演動機”になっていたのが松本だった。その松本が出演できないとなり、選定が難航したという。芸能関係者が語る。
「昨年の審査員からスケジュール上の都合や自身からの辞退による降板が複数名出ることになり、2007年王者でもあり、過去7回審査員を務めてきたサンド富澤が出演を見送ることがわかっています」
中堅芸人を審査員に大量抜擢
審査員に松本と富澤という定番の2人が出られないとなると、残念な気持ちを抱く視聴者も多いだろう。そこで運営サイドは「中堅芸人の審査員を増やして、審査員総数を増やす」という方針に切り替えたという。
「ここ数年、審査員の数は7人でしたが、必ずしも7人と決められているわけではありません。たとえば再開1年目の2015年は『NON STYLE』石田明、『フットボールアワー』岩尾望、『パンクブーブー』佐藤哲夫、『笑い飯』哲夫、『チュートリアル』徳井義実、『ますだおかだ』増田英彦、『ブラックマヨネーズ』吉田敬、『中川家』礼二、サンド富澤といった過去大会の優勝者9人が審査員を務めました」(同前)
昨年は海原が初めて審査員に加わり、大会史上初の「女性審査員2名」と話題を呼んだことも記憶に新しい。今回は20回という節目もあり、「新しい風」を吹かせたいのだろうか。審査員に選ばれたという中堅芸人は驚きの顔ぶれだ。
「今年は2015年で審査員を務めたノンスタ石田が復帰します。NSC(吉本総合芸能学院)で講師を務め、今年は漫才論を語った書籍も発売するなどの根っからの“漫才オタク”で妥当でしょう。
目玉は『オードリー』の若林正恭と『かまいたち』の山内健司になるのではないか。人気も知名度も抜群ですが、どちらもM-1では決勝戦で涙を飲み優勝を逃している。彼らがどう点数をつけるのかに注目が集まります」
審査員は12月15日に発表される予定だ。過去最多となる1万330組がエントリーした今年の大会から目が離せない。