Netflixシリーズ『極悪女王』での熱演で、大きな飛躍を遂げた剛力彩芽。彼女は18年間所属した前事務所から2020年に独立し、事務所の「社長」という役割を担いながら俳優の道を歩み続けている。2024年を振り返り、新たな2025年に向けて剛力彩芽は何を思うのか。4年ぶりに週刊ポスト(2024年12月23日発売号)のグラビアに出演し、インタビューで思いのたけを語った。【前後編の後編】
──4年前のインタビューでは、前事務所から独立することになって、「自分で把握しなきゃいけないことえて頭がこんがらがる」とおっしゃっていました。4年たって、いかがでしょうか?
独立した当時は「ちゃんとやんなきゃ」という意識が強かったけど、だいぶ力が抜けてきました。自分でできないことはできる人にやってもらおうと思えるようになったので、30代になってすごく力を抜けるようになりました。マネージャーと一緒に「どういう仕事をやっていくか」「目標や方向性」というのをより密に話せるようになりました。
『極悪女王』の現場は20代の子が多くて、最初は「お姉さんだからしっかりしなきゃ」と思っていたんですけど、みんな自分でちゃんとできるし、「私が20代の頃も考えながらやってたかも」と思うようになって。そんなに自分があれやこれやと言う必要はないし、相談されたら「自分はこうだったよ」と言えるようになったんです。私ってちゃんと大人になってたんだな、と(笑)。
7キロのハンマーヘッドシャークを釣り上げる
――同じく4年前のインタビューでは、「昔は27歳までに結婚して子供をほしいと思っていたけど、28歳になってみると、大切な人と過ごす時間を充実させるよりも、芸能の仕事を充実させたいと思うようになりました」と答えています。その気持ちは32歳を迎えた今でもまだ変わりませんか?
今はどっちもとりますよ、私は。もちろん仕事も充実させるし、たいせつな人との時間も……といっても、主に姪っ子ですけど(笑)。家族とか友達と過ごす時間のバランスはすごく大事だなと感じるようになりました。お仕事も大好きだし楽しいけど、プライベートの剛力彩芽として楽しいことを充実させたいですね。
結婚はもちろんしたいし、姪っ子がかわいすぎて子供願望がより強くなりましたけど、でも姪っ子をこんなに溺愛しちゃって、もし自分の子供ができたら「仕事行きたくない」とか言い始めるんじゃないかなと思って、ちょっと怖いです。母は保育士ですし、姉も子育て中で、子育ての大先輩が周りにいっぱいいて自分で上手にできなくてもいろいろ教えてもらえるので、育児には不安はないですね。布陣的には完ぺきな準備ができています(笑)。
──最近、釣りを趣味にされているそうですね。
もともと海が好きで、最初はサーフィンをしたかったんですけど、安全性や日焼けなどの面から昔はできなくて。「じゃあ、船舶の免許とっていいですか?」ってお願いしてたらOKが出て。「船を動かすことができたら釣りができるよね」と、そこから釣りに興味を持ち始めたんです。仕事とかプライベートで何度か釣りに行くようになって、めちゃくちゃ楽しいなと気づきました。
番組の仕事で長崎に行かせてもらったときは、海岸から船で5分くらい行ったところですごく釣れるんですよ。なんでも釣れるんですが、最終的に7キロくらいのサメが釣れました(笑)。ハンマーヘッドシャークというサメなんですけど、海にかえしました。そのロケの帰りの船で運転させてもらって楽しかったです。
──2025年はどんな挑戦をしていきたいですか。
海釣り(笑)。遊びに行く時間を充実させるために、計画をしっかり立てる一年にしたいですね。計画立てるのが苦手で行き当たりばったりで、前日に友達を誘ったりしていたので。ゴルフも好きなので、友達を誘って行きたいな。姪っ子もいろんなところに遊びに連れて行かなきゃいけないですね。ディズニーデビューは一緒に行けなかったので。“叔母活”が忙しくなりそうだな。
ありがたいことに2025年もいろんなお仕事をいただいています。10代、20代にいろんな役をやらせてもらったなって思うんですけど、女子プロレスラーみたいにやったことがない役もまだまだたくさんあるなと気づいたので、お仕事をいただける限り挑戦していきたいですね。
(了。前編から読む)
【プロフィール】
剛力彩芽(ごうりき・あやめ)/1992年 8月27日生まれ、神奈川県出身。身長164cm。2008年からモデルとして活動開始、様々な映像作品に出演、活躍する。1980年代の女子プロレス界を描いたNetflix シリーズ『極悪女王』(2024年9月配信)ではライオネス飛鳥役を演じ、高く評価された。 公式Instagram(@ayame_ goriki_official)。4年ぶりの再演となる舞台『No.9 ─不滅の旋律─』の東京公演が2024年12月31日まで東京国際フォーラムで上演中。2025年、福岡、大阪、静岡の公演詳細は公式HP(https://www. no9-stage.com/)まで
撮影/丸谷嘉長 スタイリスト/岩田麻希 ヘア&メイク/越智めぐみ
※週刊ポスト2025年1月3・10日号