女子ゴルフの竹田麗央(21)がプロ3年目で大ブレイクだ。今季は日本女子プロゴルフ選手権、日本女子オープンなどを制し、32試合中8勝を挙げた。獲得賞金総額は2億6573万円にのぼり、史上最高額を更新。初の年間女王に輝いた。
竹田は、母親は女子プロゴルファーの平瀬哲子、父親はゴルフショップの経営者、おまけに叔母は元賞金女王の平瀬真由美というゴルフ一家のサラブレッドだ。高校在学中にプロテストに合格し、期待をかけられる存在だったが、昨年は優勝がなく、獲得賞金も4666万円(賞金ランク29位)に留まっていた。
そんな竹田は来季、早くも日本を離れて、米国を主戦場に戦う。
「日米共催の『TOTOジャパンクラシック』に勝ったことで、アメリカツアーのシード権を得ました。来季はQシリーズ(米ツアー最終予選会)を経た5人を加え、過去最多となる13人の日本人選手が米国で戦います」(ツアー関係者)
アメリカツアーには、今季ツアー5連勝を飾ったネリー・コルダ(26)やパリ五輪金メダリストのリディア・コ(27)といった強豪選手がひしめく。しかし竹田にとって真に警戒すべきは、ほかの相手かもしれない。
プロゴルファーでゴルフ解説者の沼沢聖一氏は、最大のライバルは「日本勢」になるのではないかと指摘する。
「Qシリーズを首位通過した山下美夢有(23)はショートゲームやパットが上手く、ルーキーイヤーの優勝もありえます。オールラウンダーの姉妹、岩井ツインズ(明愛・千怜、22)も同様です。渋野日向子(26)も刺激を受けそうなので、日本勢による優勝争いが見られそうです」(沼沢氏)
竹田は会見で、アメリカツアーに挑む心境について、「日本では経験できないことを楽しみにして頑張りたい」と語っていた。
“シンデレラ”がアメリカでも快進撃を見せてくれるか。