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元人気YouTuber「ヴァンゆん」ヴァンビが語る誹謗中傷、そして未来「解散で自信を失いました…」再起した現在は「実業家」に

NEWSポストセブン 2024年12月28日 11時15分

 今年5月に出演した『ABEMA NEWS』(ABEMA TV)のなかで、母子家庭で育ち生活保護を受けていた過去や、うつ病を患っていたことを明かしたのがYouTuberのヴァンビ。2023年までは元バンドマンであるヴァンビと元アイドルのゆんからなる男女コンビ「ヴァンゆん」としてコンビで活動していた。ピーク時のチャンネル登録者数は200万人超でメディアにも多数出演していた。

 しかし、昨年5月にゆんが人気YouTuberグループ「Fischer’s」のリーダー・シルクロードとの結婚を発表、その後、妊娠したこともあってコンビは解散。ヴァンビはスパイダーマンの全身タイツに身を包み、正体を隠して新たにショート動画に振り切ったチャンネルをスタートし大ヒットさせている。だが、解散時は様々な誹謗中傷に悩まされたのだという。今回、その想いについてヴァンビが語った。

 まずは、自身がYouTuberとなる以前のことから語り始めた。

「もともと僕は『LOG-ログ-』というヴィジュアル系バンドのボーカルとして活動していたんです。バンドが解散することとなり、次のバンドを組むまでの間、ファンの方に姿を見せられるコンテンツを探していたところ、YouTubeに出会いました。当時は芸能界や音楽業界は“大人の采配で物事の大半が決まってしまう”と嫌気がさしていた時期でもありました。しかし、YouTubeでの活動は、大人の介入もなく視聴者に直接評価してもらえる。『時代が来た』と確信し、自由に表現活動できる場を手に入れた僕は、動画投稿にのめり込みました。いつしか本業がYouTuberになっていくなかで、そしてゆんちゃんと出会って『ヴァンゆん』を組みました」(ヴァンビ、以下同)

「頭の中が真っ白に」

 ゆんとコンビを組んだことでブレイクしたと思われがちなヴァンビだが、結成前にピンで投稿した動画も人気を博していたそうだ。

「アニメに出てくる料理を再現したり、メイク男子として美容系のコンテンツを配信するなど色々なジャンルにチャレンジしていました。ヴァンゆんになってからは、だんだんと小学生向けのコント動画にシフトチェンジしました。理由としては小学生のファンが多いチャンネルは長生きしている傾向があったからです。そちらも大当たりして、その後も100万再生の動画を連発することができました」

 しかし、相方であるゆんの結婚を機にヴァンゆんは解散。チャンネルを休止したヴァンビの元には、「相方を寝取られた」「かわいそうな男」など心ない声も寄せられたそうだ。

「実はヴァンゆんを解散した時、人生の全てを捧げてきたモノがなくなるような感覚で、頭の中が真っ白になり、うつ病になってしまいました。『相方に恵まれ、タイミングと運が良かったから売れた』『自分には才能も何もない、これで全て終わりだ』そんな言葉が頭のなかをぐるぐると巡っていました。しかし、色んなものを諦めてきた人生の中で、もう二度と諦めたくない。そんな強い意志が僕の心のなかに残っていました。

『全てをなくした自分に残っているものはなんだ?』と振り返った時、一つだけ残っているものがありました。それは、今まで沢山の経験を得て積み重ねてきたYouTubeに関する知識だったんです。もう一度挑戦しよう、そう思って始めたのが『スパイダーメーン』というショート動画コンテンツでした」

「ヒーローになりたい」

 主に海外層をターゲットにチャンネルブランディングをした同チャンネルは、日本人としては最速の374日で登録者数 1000万人に到達するという記録を達成した。そんな時、YouTuberとして成功をおさめた彼の中で、ある思いが芽生えたのだと言う。

「この経験を元に、夢を叶えるのに必要なのは諦めない心とその夢に正確に向かう知識なんだと感じました。それと同時に、この知識があれば、僕と同じく生まれた境遇や才能の優劣で夢をあきらめてきた多くの人たちを救えるんじゃないか?とも思いました。今まで、沢山の関係者やファンの方々に助けられてきたので、次は僕が一人でも多くの同じ悩みを抱えてる人を助けてあげるヒーローになりたい。そう思い、クリエイターを育成するスクール『HERO’ZZ』を立ち上げることを決心しました」

現在ヴァンビはYouTubeも続けながら、インフルエンサー向けのスクール運営やブランド会社のアンバサダーなど、実業家として新たな一歩を踏み出しているようだ。

◆取材・文/佐藤ちひろ(ライター)

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