それぞれ動画配信者として活動する料理研究家・Soy王子(男性・33)とインフルエンサー・うなぎちゃん(女性・28)の夫婦は、今秋の約1か月間、うなぎちゃんの恋人であるりょうくん(男性・22)と3人で同居していた。「パートナー以外の相手と関係を持ってOK」など一風変わった夫婦生活を過ごすふたりの話を聞くうちに、これからの時代の“新たな家族の形”が見えてきた気がしなくもない……!?【前後編の後編】
なぜSoy王子はそんなに優しいの?
──Soy王子とうなぎちゃんの馴れ初めを教えてください。
Soy王子「もともとお互い『ポコチャ』というアプリでライバー(配信者)として活動していて、オフ会で出会いました」
うなぎちゃん「出会った翌月には同棲したよね。初めて会ったとき、シンプルにSoy王子の外見が気に入って、関係を持ちたくなったんです。当時、私は千葉の柏に住んでいて、彼は渋谷でバイトしていたんですけど、深夜23時半くらいに『来て』って連絡したら、終電で1時間かけて来てくれました。『扱いやすそうなやつ』と感じました(笑)」
Soy王子「『ここで断ったら、もう誘ってくれないかも』と不安だったんです(笑)」
──そのとき初めて関係を持ったんですか?
Soy王子「その夜と翌朝で、2回したよね?」
うなぎちゃん「なんで覚えてるの(笑)。でも相性は良かったね」
──それまでの恋愛遍歴は?
Soy王子「元カノは10人くらいでしょうか。体だけの相手とかはいなかったし、女性関係は普通だと思います。恋人に浮気された仕返しに自分も一度浮気したことがある程度です」
うなぎちゃん「男性と上手く付き合えなくて、交際期間はだいたい1か月、最長で3か月でした。なので普通の恋愛は諦めて、体の関係ばかり持っていました。私はすごく自己中だから、相手に愛想を尽かされちゃうんですよね」
──でもSoy王子さんとは、正式な恋人になったわけですね。
Soy王子「うなぎちゃんが圧力をかけてきた感じがあって……」
うなぎちゃん「あはは(笑)。Soy王子ってすごく優しいんですよ。すごく大事なライブ配信のイベントがあって、終了後に会う約束をしていたんですけど、彼が『お疲れさま』ってチョコを渡してくれたのがすごく嬉しかった。『この人となら一緒にやっていける』と思えました」
──Soy王子はなんでそんなに優しいんですか?
Soy王子「うーん。そういう人間なのかもしれません」
うなぎちゃん「正直、私だけじゃなくて、誰にでも優しくできると思うよ! あはは」
──うなぎさんは2022年9月に動画で結婚報告をしていますね。
Soy王子「結婚を決めたのも、うなぎちゃんがけっこう圧力をかけてきたから……(笑)」
うなぎちゃん「結婚することで安心したかったんですよね。だからSoy王子には『30過ぎたら独身よりもバツがひとつあるほうがいいぞ』と圧をかけました(笑)」
Soy王子「僕としても、彼女に安心してほしかった。結婚しようがしまいが、この人とは一生一緒にいるだろうと感じていたので、あえて結婚する意味は正直よくわからなかったけど、彼女が安心するならそっちのほうがいいですから」
なぜ夫以外の男性と関係を持つのか
──ただ、うなぎちゃんは交際中も結婚後もSoy王子以外の相手と関係を持つことが何度かあったそうですね。一般的には“良くないこと”ですが、なぜでしょうか?
うなぎちゃん「体の関係と愛は別物だからですね。もちろん愛のある行為をすることもありますが、ただ欲望をぶつけるための行為とか、寂しさを埋めるための行為はまた全然違う。私は愛を確かめる行為だけじゃ満足できないんですよ」
──うーん……。夫婦ではどれくらいの頻度でしているんですか?
Soy王子「りょうくんが来る前は月に1~2回です」
うなぎちゃん「付き合った当初は週2くらいだったから減ったよね。私はしたいんだけどね」
Soy王子「僕はどうしても“うなぎちゃんを守る”って気持ちが強くなっちゃうんですよね。そうなると仕事を頑張らなきゃとなって、結果、仕事で疲れて行為はできなくなっちゃう……」
──うなぎちゃんは月1~2じゃ足りない?
うなぎちゃん「愛は足りても、刺激は足りませんよね。そこは彼氏のりょうくんで満たしているんですよ。朝から晩までずっと、とんでもない回数しています」
Soy王子「やっぱり行為に関する価値観がお互い違いすぎるんですよね。僕は愛を確かめ合う、深め合うために行為をするけど、うなぎちゃんは本能的な気持ちよさを得るために行為がしたくて、それを僕に求められても正直しんどくなってしまう」
うなぎちゃん「逆に私は、行為の最中に愛を感じると、なんか受け止めきれないんです。逃げ出したくなるというか……まぁ歪んでいるんでしょうね。まっすぐな愛が怖くなっちゃう。だから、『私よりもっと良い女がいるよ』とは彼にいつも伝えているんですけど」
Soy王子「そんなことはないよ。うなぎちゃんに出会うまで、僕は本当に何も考えずに生きていて、それがコンプレックスだっていうことも自覚できていなかった。うなぎちゃんに会って、僕の人生は変わった。うなぎちゃんが僕の全てを変えてくれたんだよ」
──行為をめぐる価値観の違いから、「夫以外の相手と関係を持ってOK」という夫婦のスタイルになったんですね。
Soy王子「僕には与えられないものなので、『あなたがしてくれないなら、ほかの人とするよ』と言われたら、頷くしかない。うなぎちゃんがほかの男と関係を持つのは許せます。昔は行為をめぐってケンカになったりして、われながら情けないなと思っていましたが、今は落ち着きました」
──「自分にできないことは、ほかの人に任せる」のような達観した境地にどのようにたどり着いたんですか?
Soy王子「うなぎちゃんと出会ってから、僕は自分を深く理解しました。うなぎちゃんのくれた『こうしたほうが、あなたの人生は幸せなんじゃない?』といった言葉の積み重ねが、自分を知るきっかけになったんだと思います。そのなかで、彼女のために自分ができること、できないことも見えてきました」
──なるほど……。うなぎちゃんは過去にインタビューで「子どもを産む経験はしてみたい」と発言していましたが、その考えは今も同じですか?
うなぎちゃん「せっかく産む能力があるなら産まないのはもったいないなと思うんですが、たとえ産んでも育てたくはないのが本音ですね。子どもを育てることの責任は、私には背負えない」
──Soy王子さんも近い考えですか?
Soy王子「今の生活が幸せすぎるので、子どもは1ミリも欲しくありません」
親から「あいつを嫁として認めない」と言われて
──踏み込んだ質問かもしれませんが、親から「孫の顔を見せてくれ」のように言われませんか?
Soy王子「言われますけど、自分の人生ですからね。両親との関係は最悪で、今は全く連絡を取っていません。僕らは結婚式を挙げずにフォトウェディングだけだったんですけど、親からは『意味がわからない。そんなの恥だ』と言われて、『俺は幸せなんだから、それは押し付けでしょ?』と反論しました。『そういうふうに思うのは今だけで、別れたら気づく』って返ってきましたけどね。
YouTubeを見て、うなぎちゃんが僕以外と行為をしているってことも知ったみたいで、親はもう『あいつを嫁として認めない』みたいな感じです。周りの目を気にして、『我が家の恥だ』とかなんとか、田舎っぽいですよね……」
──たぶんアンチもSoy王子さんのご家族と近い価値観だと思うんですが、批判の声に対してどう感じますか?
Soy王子「そもそも誰に対しても『理解してほしい』とは思っていません。僕たち夫婦の関係を発信しているのは、ここを入り口にグラノーラ販売などの事業について知ってもらえたらいいなというのが目的で、世間に何か価値観を提示したいわけではありません」
うなぎちゃん「そこはSoy王子と私でスタンスがちょっと違って、私のほうは、動画などを通して、『別に型にはまらなくていいんじゃないの?』とは世間に訴えたいんですよね」
──今後、おふたりはどうなっていくと思いますか?
うなぎちゃん「愛がどんどん大きくなっている感覚があるんですよね。このままずっと大きくなっていくのかなって。なんか今はもう『Soy王子はいなくならない』って安心しています」
──Soy王子さんも「うなぎちゃんは自分から離れない」と感じますか?
Soy王子「そうですね。僕が相手じゃないと無理だろうと思います(笑)」
たとえほかに恋人がいようが、インタビュー中、お互いに対する深い愛情を見せていたSoy王子とうなぎちゃん。しかし、2024年12月初旬、なんとふたりは別居することになったという。その理由について、Soy王子は〈妻は幸せになって安心したらその安心をぶち壊したくなるそうです〉とSNSで説明している。
ただ、別居後もふたりは頻繁に連絡を取り合っているらしく、Soy王子は同年12月19日、このようにX(旧Twitter)でポストしていた。
〈ワイフと離婚しそうな予感がする笑 うなぎちゃんはこのモードに入ったらしっかり実行するからな そういう所が好き 離婚してからまた一緒になるんだろな〉
妻の恋人と3人での共同生活を選んだように、きっとまた彼らは世間の目など気にせず、自分なりのオリジナルな関係にたどり着くのだろう。
(了。前編から読む)