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激戦の女性アナ界、“新女王”田村真子アナの座を脅かすのは誰か? 岩田絵里奈アナ、原田葵アナ、鈴木奈穂子アナ…職人アナとキラキラアナの二極化時代に

NEWSポストセブン 2025年1月13日 7時15分

 昨年12月に発表された「好きな女性アナウンサーランキング」(オリコン調べ)でTBSの田村真子アナ(28)が初の1位に輝くなど、入れ替わりの激しい女性アナの世界。2025年のテレビ界を勝ち抜くのはどのアナか。元日本テレビアナウンサー(現在はフリー)の馬場典子氏と放送作家の山田美保子氏が見定めた。

存在感を発揮するTBS

山田:TBSの田村真子アナと江藤愛アナ(39)が、「好きな女性アナウンサーランキング」で同局ワンツーフィニッシュを飾ったことが話題ですね。

馬場:田村アナはニュースの原稿読みがとても安定している方ですよね。そして『ラヴィット!』で、あれだけ多くのお笑い芸人さんたちに囲まれながらも、常に笑顔を絶やさず楽しそうにやっていらっしゃる! 視聴者の皆さんから好感をもたれるのも納得です。麒麟の川島明さんとのコンビも、今や最強かも。

山田:元々持っている品位やチャーミングなルックスに加えて、ゲームに率先して参加して豊かな表情を見せたり、「今、ウチのキッチンにはコバエが飛んでいるので」と自炊ができていない話を暴露できたりしますし、本当に頑張っている。

馬場:江藤アナはまず体力があるなぁと思いますね。『THE TIME,』や『ひるおび』だけでも大変だと思うのに、『CDTVライブ!ライブ!』では音楽番組らしい衣装に着替えてDJのように仕切っている。『パリ五輪』や『世界陸上』の現地でも姿を見たときには驚きました。

山田:同期にあの田中みな実アナ(38)がいて、入社当時、彼女に仕事が集中していたときはずいぶん悩んでいらしたと先輩アナに聞きました。そんな時代があったから、オファーを断わらないたくましい江藤アナが誕生したのかもしれません。

馬場:同期の存在というのは我々アナウンサーにとっては、とても大きいんです。局としては同期に似たタイプの女性を採用することはまずないので、仕事の種類も分かれますし、おのずと立ち位置みたいなものも変わってくるんですよね。

山田:元テレ東の森香澄アナ(29)は、同期の田中瞳アナ(28)が同局の看板番組『モヤモヤさまぁ~ず2』のアシスタントになったとき、覚悟が決まったみたいで、あの“あざとかわいい”路線に落ち着いたようです。

馬場:既存のアナウンサーの枠に留まらないフリー向きの方だと思います。SNSの利用の仕方もトップクラスではないでしょうか。「セルフプロデュース」については私が日テレ時代にも上からよく言われていて。私のように職人気質のアナウンサーに憧れて入ったタイプとしては、“そんな才能があったらアナウンサーになっていませんよ”と思っていました(笑)。

山田:そんな馬場さんも古市幸子アナや延友陽子アナと『BORA』というユニットを組んで、アイドルのような衣装を着せられて歌ったり踊ったりしていましたよね?

馬場:やはり憶えていらっしゃいますか?(苦笑)永井美奈子先輩や藪本雅子先輩の『DORA』をもじって、日テレ50周年記念の舞台にあわせて福澤朗さんが命名したユニットでした。でも今は、学生時代にアイドル活動をしていたアナウンサーがたくさん。世の中、変わりました。

水卜アナの後継者

山田:日テレの市來玲奈アナ(28)やテレ朝の斎藤ちはるアナ(27)は元乃木坂46。フジの原田葵アナ(24)は元欅坂46。元祖は元テレ東で『モーニング娘。』だった紺野あさ美アナ(37)かしら。

馬場:学生時代に雑誌のモデルをしていたとか、ミスコンでグランプリを獲ったという人たちが女性アナウンサーだった時代も今は昔。アイドルグループの中で既に知名度があった人たちがアナウンサーになって、音楽番組で後輩アイドルさんと一緒にキレッキレのダンスを見せてくれるのですから眼福です(笑)。

 原田アナとはバラエティ番組『呼び出し先生タナカ』でご一緒したことがあるのですが、難しい漢字をよく知っていたり、いわゆる雑学にも詳しかったりと、ちゃんと勉強もしてきたのだなぁと感心しました。かわいらしくて、しかもニュース読みもキチンとできて。実は、フジは華やかな一方で、実力派のアナウンサーもたくさん輩出していて、原田アナはそのハイブリッド。いずれ“アナウンサー界の大谷翔平選手”と呼ばれるかも!?

山田:馬場さんの後輩にも逸材がいらっしゃるじゃないですか。水卜麻美アナの後継者は岩田絵里奈アナ(29)で決まりですよね。学生時代から芸能活動をしていただけあって度胸があるし、ローラさんや篠原涼子さんのモノマネはプロ級。振られて「できません」と絶対に言いません。ビートたけしさんや所ジョージさん、明石家さんまさんが相手でも涼しい顔でこなしている。彼女は元フジの中井美穂アナ以来の猛獣使いだと思います。

 最近、キャラ立ちの方が増えている印象のNHKで注目のアナウンサーはいらっしゃいますか?

馬場:『あさイチ』で特集テーマに合わせた“一人芝居”をされたり、「家事できません」「面倒くさいのは嫌いです」と、正直なコメントがキャラクターになっている鈴木奈穂子アナ(42)は、田村アナが川島さんに鍛えられたように、博多華丸・大吉さんとの日々のやりとりで、すごく変わったなと思いますね。もちろんいい意味で、です。知名度も好感度も必要とされる『NHK紅白歌合戦』の司会に抜擢されたのも当然だと思いました。

即戦力の時代

山田:やはりアナウンサーは“任される”と“伸びる”んですね。この文脈でいうと、『news every.』の月・火曜担当になった瀧口麻衣アナ(24)は先輩アナたちからも期待の声が多く上がっていますね。学生時代、なぎなたで国体優勝をしているんですが、アナウンサーが多く在籍する事務所に所属をしていたとも聞きました。

『ジャンクSPORTS』や『全力!脱力タイムズ』などバラエティからオリンピックまで、フジの若きエースの佐久間みなみアナ(27)も学生時代、事務所に所属していました。

馬場:つまり、即戦力が求められているということですよね。テレ朝さんのように入社早々から『ミュージックステーション』や帯番組のレギュラーに就かせて現場で鍛えるパターンも定着しつつありますね。

山田:テレ朝は入社直後に堂真理子アナが『Mステ』を担当して人気になってから、そのパターンが続いていますね。私は『羽鳥慎一モーニングショー』の松岡朱里アナ(23)に注目し続けています。羽鳥さんや玉川徹さんがZ世代として番組内で彼女に意見を求めたり、学生時代のレジ打ちバイトの経験を活かして、混雑時の行列回避法をパネル解説したりしていました。

馬場:たくましい! そうやって、帯番組で先輩たちに囲まれながら現場で経験を積んでいくというのは理想的なパターンだと思います。

山田:TBSでは、夏休みだった田村アナの代わりに『ラヴィット!』を担当した入社2年目の南後杏子アナ(23)の評判が良かったですね。TBSの場合、今でも大先輩の吉川美代子アナが研修をしているそうなんです。南後アナも同期の御手洗菜々アナ(23)も『ゴゴスマ~GOGO!Smile!~』でのニュース読みが落ち着いているので聞いていられます。でもやっぱり、この期も似ていませんね。

馬場:研修、大事ですね。局アナは社員なので他部署への異動もあるのですが、今はアナウンサーでも新たなキャリアを積むのがトレンドになりつつあります。

 日テレの後輩で注目しているのは郡司恭子アナ(34)です。新規事業としてアパレルブランド『Audire(アウディーレ)』を立ち上げ“オシャレ番長”としてインスタグラムが注目されています。個人的には産後の徳島えりかアナ(36)にも期待しています。

山田:こうやって振り返ると、2025年の人気争いはもっと熾烈になるんじゃないかと思いますね。

馬場:アナウンサーは原稿を読むだけのAIではなく“人”です。先輩で元アナウンサーの藤井恒久さんが若手への研修で「アナウンサーに必要な力って何だと思う?」と問いかけて、「それは“魅力”だよ」と仰っているんです。これからはその“魅力”、強みをどう伸ばせるかがより問われると思います。

 アナウンサー界も、アナウンス技術を極める「職人」と、キラキラしたSNS投稿も含めてマルチに活躍する「セルフプロデューサー」と、二極化していくかもしれませんね。

山田:私はこれからも魅力溢れるアナウンサーが出てくることを期待しています!

【プロフィール】
馬場典子(ばば・のりこ)/フリーアナウンサー。1974年生まれ、東京都出身。フリーアナウンサー。大阪芸術大学教授。1997年に日本テレビ入社。『ZIP!』、『キユーピー3分クッキング』などを担当し、2014年に退社。現在は、『あさイチ』(NHK)、『歌謡プレミアム』(BS日テレ)などに出演。

山田美保子(やまだ・みほこ)/放送作家。1957年生まれ、東京都出身。放送作家。コメンテーターとして『1周回って知らない話』(日テレ系)や『サンデージャポン』(TBS系)、『ドデスカ+』(メ~テレ)に出演。

※週刊ポスト2025年1月17・24日号

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