引退を発表した中居正広(52)の女性トラブルをめぐり、1月27日16時からフジテレビの「やり直し会見」が行なわれている。国内外から注目が集まるなか、フジ局員も固唾をのんで会見を見守っている。局関係者が舞台裏の混乱ぶりについて明かす。
「今回の会見は『終わるまで放送し続け、CMを挟まない』ことが大前提となっています。そのため15時45分〜19時までの『Live News イット!』はすべて“サス(注:スポンサーなしで自主的に番組を制作すること)”で放送することが決まり、CMは流しません。こうしたなか、現場の制作スタッフは対応に追われています」
この日、同局では19時から『ネプリーグ2時間スペシャル』、21時から月9ドラマ『119 エマージェンシーコール』、22時からは月10ドラマ『秘密~THE TOP SECRET~』と、3番組の放送を控えている。
「会見が19時を超える場合、『ネプリーグ』も“サス”です。もし会見が終われば、放送を切り替え短縮版を放送します。21時以降も会見が続いた場合、月9ドラマの“こじあけオンエア(注:時間を繰り下げて放送すること)”は予定しておらず放送休止に。
しかし、22時からの関西テレビ制作のドラマ『秘密』は、同局がオンエアを希望していることもあり、もし会見が22時を超えた場合でも会見終了後から“こじあけ”の予定で調整が進んでいます。いつまで続くのか? それは本当にわかりません。いつ会見が終わってもすぐに対応できるよう中継を見ながら仕事していますが、正直、涙目状態です……」(同前)
︎特番の制作期間が6日間
このように一連の騒動で、番組制作サイドには多大な影響が生じ、大混乱となっている。現場からは他にも悲痛な声が上がっている。別の局関係者が明かす。
「1月8日、会社が『だれかtoなかい』の放送見合わせを決めてから約20日間、現場は不眠不休で番組の再編集に追われています。特に制作会社の方々には過重労働をお願いせざるを得ない状況です」
『だれかtoなかい』は毎週日曜21時とまさに“ゴールデンタイム”に放送されていたため、安易な差し替えも難しい。基本路線は「同番組の前に放送していた特番を拡大する」という方針で、対応しているという。
1月26日に放送された特番『ジャンクSPORTS プロ野球スター大集結SP』も煽りを受けた番組のひとつだという。
「昨年12月9日にスタジオ収録が終わっていて、もとは2時間番組の予定でした。それが、『だれかtoなかい』の放送見合わせが決まると、急遽、『番組を3時間にしてほしい』という要望が編成から降りてきた。
すぐに企画会議が行われ、司会の浜田雅功さんとプロ野球選手の外ロケを収録して、1時間ぶんの“かさ増し”編集をすることが決まりましたが、ここからが大変でした。
まず浜田さんのスケジュールを調整しましたが、放送まで1週間を切っている1月20日しか予定が取れず。そこから12球団に『1月20日、ロケに協力していただける選手いませんか』とオファーをかけました。
各球団、前向きに検討してくれましたが、1月は自主トレに入っている選手も多く、球団との契約期間外なので関東にいる選手も限られている。そもそもバラエティ番組に出たがらない選手も多い。番組のプロデューサーらが懇意にしている選手らに連絡したりして、なんとか中日の4選手がキャスティングできたわけです」(同前)
撮影から放送まで6日間しかなく、収録後すぐに約1時間のロケを編集するというのは、制作現場にとってかなり過酷なスケジュールだったことだろう。実際、同番組のスタジオ収録は放送より約50日も前に終えている。
「普段なら急ぎでも3週間から1か月ほど時間をとる作業ですので、編集現場は“地獄”だったと聞いています。普段お願いしている制作会社の人員だけでは人手が足りないので、フリーのディレクターさんなどに声をかけ、なんとか番組を完成させたわけです」(同前)
今後、同社の経営陣はこうした現場に対して恥のない“新生フジテレビ”を作ることができるのだろうか──。