法政大学多摩キャンパスの教室内で起きたハンマー殴打事件。逮捕された同大学の社会学部2年生の女子学生、ユ・ジュヒョン容疑者(22)の様子について、その場に居合わせた男子学生が語る。
「授業が始まって15分程経ったとき、後ろから鈍い音が聞こえました。振り返って見ると女性がハンマーを持って、唸りながら何人も叩いていた。全員頭を狙われていて、『これは危ない』と思い逃げました」
熱心に教授に質問するなど真面目な留学生としての一面もあったと報じられたユ容疑者だが、学生の間では彼女の“奇行”が目撃されていた。事件前日にユ容疑者と同じバスに乗り合わせた女子学生が語る。
「21時過ぎにキャンパス発のバスに乗りました。ユさんは1番後ろの席に座ったのですが、カバンを置いたまま席を移動し、近くにいた私のサークルの先輩2人に対して、『それな』とか『ヤバいヤバい』と会話に入っていました。親しげに話しかけていたので最初は先輩の友達だと思っていましたが、徐々に周囲の人にも話しかけ始めた。みな迷惑そうにしているのを見て、ユさんとは面識がないのだと分かりました。実際に先輩の知り合いでもありませんでした」
頭を2回ほど強めに叩かれた
途中のバス停で乗客のほとんどが降りたあと、ユ容疑者の会話の相手はこの女子大生に移った。
「ユさんは私の席の真後ろに座って『みんな降りちゃったね』と声をかけてきました。顔を覚えられてしまうのが嫌で、ジッとうつむくしかありません。『寝ちゃったの?』と肩をトントンと触られ、しばらく無視していたら声をかけられなくなったので少し安心していると、急に肩を叩いて『わあっ』と脅かしてきました。『驚いた?』と聞かれましたが、黙っていることしかできなかった。
私が降りる手前のバス停に着くと、『私ここで降りるから』とユさんは立ち上がって、私の頭を2回ほど強めに叩いて降りていきました。正直、恐かったです」(同前)
取り調べに「いじめられていた」と供述しているというユ容疑者。動機の解明が待たれる。