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《江別・大学生集団暴行》「“イキり”で有名」「教師とケンカして退学」情状酌量の余地なしと判断…少年らのリーダーだった18歳の男が“グレた理由”  浮かび上がる主犯格らとの共通項「弱そうな人や歳下ばかり狙って…」

NEWSポストセブン 2025年1月20日 11時15分

 2024年10月26日早朝、北海道江別市の公園で、当時大学生だった長谷知哉さん(20=当時)が男女6人から集団暴行を受け死亡した事件。これまで犯行の主なきっかけは長谷さんと八木原亜麻被告(20)の交際トラブルということがわかっており、八木原被告とその友人の川村葉音被告(20)が同年12月、強盗致死罪などで起訴されていた。

 事件からまもなく3ヶ月。札幌地検は1月15日、事件に関わった川口侑斗被告(18)と滝澤海裕被告(18)、16歳と17歳の少年ら4人を強盗致死などの罪で起訴した。大手紙社会部記者が解説する。

「1月6日と7日に札幌家庭裁判所は川口被告らの少年審判を行い、成人と同様の手続きによる刑事裁判を受けさせる検察官送致(逆送)が妥当と判断。これを受けて札幌地検は15日、八木原、川村被告と共謀して犯行に及んだとして、少年らを強盗致死罪や詐欺罪などで起訴すると決めました。同時に改正少年法において『特定少年』の年齢にあたる川口被告、滝澤被告に関しては実名も公表されています」

 今回の事件において札幌家裁の梶川匡志裁判長は少年らの暴行について「無抵抗だった被害者に対し、長時間かつ執拗になされた相当強いもの」と説明している。なかでも川口被告については、率先して犯行を主導した主犯格と認め、「(動機は)身勝手かつ、酌むべき点はない」と強調したのだった。

川口被告が“地元のワル”になったわけ

 そんな川口被告とは一体どういう男性だったのか。息子が被告の知人だという女性は「少年たちのリーダー的な存在だった」と語る。

「本当にいい子という印象で、人懐っこい感じの子でした。正直、人を殺すような人間ではないと思っています。たしか野球をやるために高校は小樽のほうへ進学したんですが、入学してすぐ先生とケンカして『めんどくさい』って理由ですぐに辞めて、そこからどんどんグレ出したイメージです。彼の家は4人兄弟で、小さいころから家庭環境はあまりよくなかった。1年くらい前には本人から『親が離婚するんだ』と聞きました。そういうのも、彼が非行に走る原因だったんですかね……。

 原付バイクより少し大きいかな、ってくらいの小型バイクを乗り回して、事件に関わった子たちとかといつも公園にたむろっていました。公園は地元の不良たちの溜まり場ですからね。そんな侑斗くんがあるとき公園で出会ったのが、葉音ちゃんだった」

 主犯格の川村被告とは“不良仲間”として交遊があったという川口被告。長谷さんに対する集団暴行の計画に加わったのも、この出会いがきっかけだったのだろう。

女性主犯格らとの“リンク”「同年代から避けられて…」

 八木原、川村被告について「距離を置く人が多かった」や「立場の弱い人間を周りに置いていた」と語る知人が複数人いたことはすでに報じているとおりだが、川口被告についても同様の証言が聞かれた。女性がこう続ける。

「侑斗くんはいつも弱そうな人や、年下ばかり狙って、上の人とは絶対に喧嘩しないんです。つるむのも年下の子が多くて、年上だからという理由だけでイキってましたね。だから同年代の子たちの間では『なんで年下ばかりと遊ぶんだろう』と噂になってしまって、バカにされるというか避けられるようになったんです。

 根は優しくて、一応みんなのリーダー的な存在ではあったから、女性(八木原、川村被告)に頼まれたときも『やってやるか』みたいに息巻いたんだと思います。事件当日は動画もまわしていたくらいなので、“ヤキ入れ”の延長くらいで楽しんでいたんでしょう。それがまさかこんな取り返しのつかないことになるなんて……」

 痛ましい事件は、“社会のはぐれ者”たちの意気投合が導いてしまった結果だったのか──。真実は今後、法廷の場で明らかになるだろう。

*改正少年法では、犯行時18歳・19歳で起訴された「特定少年」については実名報道が可能になっています。NEWSポストセブンでは、事件の重大性や地域社会に与える影響などを総合的に検討し、今回起訴された特定少年にあたる18歳の2人を実名で報道することにしました。

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