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《結婚相手の希望は年収4000万円》『ザ・ノンフィクション』で婚活のクズ芸人・小堀敏夫57歳、番組では語られなかった人生で唯一「結婚を考えた女性」の存在

NEWSポストセブン 2025年1月26日 10時58分

 安定した収入がないまま婚活にチャレンジすれば、当然のごとく直面するのが「お金」の問題。そもそも婚活自体、お金持ちの女性に養ってもらうのが目的だったのだろうか。

 嘘や思いつきを塗り重ね、周囲を混乱に巻き込んでいくお笑いコンビ・ガッポリ建設の小堀敏夫の姿に、苛立ちや怒りの声を噴出させるネット民たち。前回の『ザ・ノンフィクション』以上に大きな話題を呼ぶも、小堀への評価はダダ下がりの一途。

 街ゆく人からも説教をされる小堀にも、かつて結婚を望んでくれた唯一の女性がいた。あのとき、あの女性と結婚していたら……小堀が封印していた過去を初めて明かした──。【全3回の第2回。第1回を読む】

──現在、婚活はどういう状態ですか。会費はちゃんと払っていますか。

「一応、婚活は続行中。お金持ちの相手をうまく見つけることができたら、一気に逆転できるからね。ただ、あの放送を見て付き合うって人は、なかなかいないよな。会費はまたちょっと滞ってて、5ヵ月ぐらい溜まったらなんとかする予定だよ」

──今回の婚活というのは、金銭的な援助をしてくれる相手を見つけたいという面と、今後の人生をともに歩んでいくパートナーを見つけたいという面と、どれぐらいの割合ですか。

「お金目当てが10割だね。はじめに山本さんに俺の希望を伝えるときも、『お金を持っていて、ピアノを弾いていて、セント・バーナードとかを飼っていて、家に執事の爺やがいる人』って正直に言った。こっちの年収も正直に390万円ぐらいって伝えたけど、俺から相手への希望年収はその10倍。年収4000万円ぐらい。だから、女医さんとか、女性起業家とかだよね」

──番組内で「母ちゃんに嫁さんを見せてやりたい」「安心させたい」と真剣に語っている小堀さんを見て、ぐっときた気持ちを返してほしいです(笑)。

「母ちゃんは、骨折して歩けなくなって今は施設に入ってる。だから、嫁さんを見せたいって気持ちも……まぁゼロじゃないけど、ほぼお金目当てだよね(笑)。ただ、当初の希望年収だと50人ぐらい申し込んで全部アウト。俺、面食いだし図々しいから、仲間由紀恵さんや吉岡里帆さんみたいなタイプの30代40代って条件でも探したけど、それもほんの数人で全滅。そうやって条件を落としていって、60代の人とはなんとかデートまでこぎつけた」

──60代も結婚相手として「有り」ですか。

「俺、おばあちゃん子だったから、おばあちゃんは好きなんですよ」

──それは、婚活とは話が違います(笑)。

「その60代の女性とデートしたときにも、『私のどこが好きなんですか』って聞かれたから、『自分、おばあちゃん子なんですよ』って答えたら、『そんなこと言っちゃダメよ』って叱られたね(笑)」

──普段は嘘をつきまくってるのに、なんでそんなときだけ正直なんですか(笑)。

「俺の場合、呼吸をするように嘘をつくから、自分で嘘ついたか正直に話したか、覚えてないんだよ。デートから帰るときも、『これからラジオの収録がある』なんて言うんだけど、実際はパチンコ屋に行くだけ。車も『ハマー以外ダメなんですよ』って言ってたけど、ハマーどころかママチャリしか持ってない。でも、全身アルマーニで決めてたから、それなりに信じてたんじゃないかな。『あまり、お金を使わないほうがいいわよ』なんてたしなめられた」

──婚活用にアルマーニのスーツを買ったんですか。

「いや、ギャラ飲みでお金持ちの知り合いが多いからもらったんだよ。お金持ちは、1回着たスーツは着ないんだよ。だから、その気になればアルマーニだろうがワイズフォーメンだろうが、着るものには困らない。アルマーニのスーツを着て、ベイリーの帽子を被って、レイバンのサングラスをして、ママチャリで駅まで行く。でも自転車までは、ギャラ飲み社長も買ってくれなかったね(笑)」

──婚活成功までは、まだ時間がかかりそうですね。以前インタビューした際、「かつて結婚直前までいった相手がいた」と話していましたが、どんな女性だったんですか。

「20代、地元の群馬でサラリーマンをしていた頃。当時は音楽をやってたから、ライブハウスで知り合った同い年で、すげえいい子だった。マニアックな知識が豊富な子で、『ザ・スターリン』とか遠藤ミチロウとか、俺が知らない音楽のことをいろいろと教えてくれた。俺は落語とかお笑いが好きだったから、そっち方面のことを教えてあげて。今思えば、彼女というより、最初の相棒みたいな感じだったのかも。4年ぐらい付き合ったかな」

──そのとき、結婚に踏み切れなかった理由は?

「あるとき、俺の名字でその子の名前で通帳を作ってきた。当時はまだ通帳の名義も厳しくなかったから。で、『これからは、ここに給料を入れて欲しい』と。結婚に前向きだというアピールをすれば、俺が喜ぶと思ったんだろうね。でも俺は、その行動に引いちゃった。なんで、俺が稼いだ金を管理されなきゃいけないんだと。そんな俺を見て、喜んでないなって分かったんだと思う。『やりたいことがあるなら、私のことは気にしないで』と、彼女の方から離れていった」

──その後は、結婚を考えるようなことはなかったんですか。

「その時の時代で、自分にとって立ち向かうべき『課題』みたいなものがあるんだよ。20代の頃は『寄席』、30代では『エンタの神様』(日本テレビ系)、40代は『あらびき団』(TBS系)と東日本大震災、50代にはコロナと『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)。その世代世代で、“これをやらなきゃ”っていうものが常にあって、結婚を考えている隙間がなかった」

──女性が入る隙間もなかった?

「いやまぁ、その辺はお店もあるしさ。俺は、性格的に1回指名すると情が移って、ずっとその子だけになることが多い。そのうち一番の客になって、店の外で会ったりするようにも。そうなるともう、彼女要らないじゃない。その子が業界からアガって田舎へ帰るときには、駅まで見送りに行って、手を出させて5万円ぐらい握らせる。『お母さんに、なんか買ってやれ』って」

──小銭を握らせたというオチじゃなくてよかったです。

「小銭じゃねえよ(笑)。そうやって親しくなった女の子と、なんで結婚までいかないかというと、みんないい子ではあるんだけど、やっぱり趣味が合わないんだよね。あるとき、俺が『洋楽が好きだ』って言ったら、『私も大好き』と。『誰が好きなの?』って聞くと、『ウィ・アー・ザ・ワールド』だって。いやいや、それはバンドでもグループでもねえよ。せめて、『USAフォー・アフリカ』とかマイケル・ジャクソンって言ってくれよ。そんな感じだと、やっぱり真剣交際まではいかねえよなぁ。こんなこと言うと、また炎上するかもしれないけど」

 ギャラ飲み社長にもらった高級スーツと、息を吐くように出てくる嘘で身を固め、婚活に励む小堀だったが、結果は惨敗続き。追い込まれた小堀は、驚きの作戦に乗り出す。続編では、30年近く付き合ってきたガッポリ建設の相方・室田稔さんが激怒し、鉄筋制裁を振るったシーンを振り返る。双方の取材に語ったその胸中とその後を追った。

(第3回に続く。第1回を読む)

撮影/岩松喜平

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