Infoseek 楽天

《東大和占い師》「ディズニーアニメに憧れてハーレム生活」「死を回避するには性交」渋谷博仁被告(76)が死亡…消えた“贖罪”と信じがたい“事件の真相”

NEWSポストセブン 2025年1月22日 11時15分

 自らの罪に裁きが下される、まさに前夜のことだった。

「警視庁によると、準強制性交などの罪に問われていた東京都東大和市の無職、渋谷博仁被告(享年76)は10月19日夜、自宅でぐったりしているのを同居している女性に発見されました。女性は119番通報をしましたが、被告は搬送先の病院で死亡が確認されました。自殺とみられます」(大手紙社会部記者)

 現在の被告は無職だったが、“占い師”を自称していた。そして何よりも特異だったのは東京・多摩湖からほど近い山林に囲まれた地で、妻など9人の女性と子供3人と暮らす“ハーレム生活”を送っていたことだ。

 世間に衝撃を与えた今回の事件。最初の逮捕は2023年2月のことだった。警視庁によると当時、被告は10代女性に、「宇宙人に連れ去られ、皮を剥がされて食べられる」「死を回避するには性交するしかない」といった荒唐無稽な理由で、マインドコントロールをしたとされ、その怪しげな手口と渋谷被告の独特なスキンヘッドの風貌が話題となった。

 その後、渋谷被告は準強制わいせつの疑いなどで5回逮捕されており、事件発覚から2年を迎えようとする1月20日、ついに東京地裁立川支部で判決が言い渡される予定だった。

 13人の大所帯で一軒家に暮らし、すし詰めになって車で出かけていく渋谷被告ら一家の行動は、近隣からは奇異の目で見られていたようだ。

「渋谷さんはいつもカウボーイハットのようなものを被っていてクールな風貌でした。“妻”らしき女性たちはいつもサングラスにサンバイザー、真夏でも長袖の格好をしていて、明らかに見た目は浮いていました。地域の清掃行事には積極的に参加してくれましたし、特別うるさいとかマナーが悪いとか、迷惑したわけではない。

 ただ世間の注目が集まるたびに、パトカーが来たりして、平穏な生活が乱されていたことは確かですが……」(近隣住民)

 渋谷被告のマインドコントロールが世間に明るみになったのは、今回の事件が初めてではない。当時を取材した記者が当時を振り返る。

「実は2006年にも、渋谷被告は自宅を訪れた20代の女性に『言うことを聞かないと、工場でミンチにされて殺される。時間はない、早く決断しなさい』とハーレム生活に引き込もうとした疑いで逮捕されています。女性を信用させるのに用いていたのが、占いです。

 的中させる方法は、被害者の女性と渋谷被告の同居女性が話している内容を隣室で盗み聞きするというもの。さらに暗い部屋で、被害女性の顔にランプを近づけて『霊がついている』と恐怖を煽り、なかには泣きながら部屋を飛び出す女性もいたと聞いています」

 暗い密室でおどろおどろしい占い結果を聞かされれば、恐怖でコントロールされるのは無理もないのかもしれない。また渋谷被告は、2007年には執行猶予中に自宅で『FRIDAY』(2007年8月17日号)の独占インタビューを受けている。その際、彼は、取材した記者と打ち解けたのか、逮捕後も続く自らのハーレム生活を自慢気に披露していた。

「いまも10人の女性と一緒に暮らしています。昨年1月に私が逮捕される前に、『騒ぎになるから実家に帰ったら?』と彼女たちを説得したんです。でも釈放されたその年の5月下旬には、一度出て行った女性たちも『やっぱりここのほうが居心地がいい』と、みんな戻ってきてしまいました。まったく、私みたいなオジサンのどこがいいんでしょうねぇ」(同誌より引用)

「(警視庁の取調べで)唯一黙秘したのは『誰が一番気に入っているんだ』という質問です。『それを言ったら他の女性に殺されます』と答えたら、警察の人も笑ってましたよ」(同前)

 前述の記者によれば、渋谷被告は2006年の事件の裁判で、ハーレム生活を始めたきっかけについて「ディズニーのアニメで10人の男女が仲良く暮らしているのを見たことだった」と語っていたという。

 被告が作り出した荒唐無稽な“物語”は、その罪を償うことなく幕を下ろすことになった。

この記事の関連ニュース