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《フジテレビ問題》女性アナが参加する“港社長の誕生日会”に渦中の被害者X子さんが出席させられていた 会見時の「ないと信じている」発言に呆れる社員も

NEWSポストセブン 2025年1月27日 7時13分

 引退を発表したタレント・中居正広(52)の女性トラブルをきっかけにフジテレビが危機を迎えている。これは単なる“芸能界の問題”に留まらず、中居の引退で幕引きとなるわけではない。テレビ局は世論への影響力の大きさから「第4の権力」と呼ばれ、公共の電波を独占利用する資格があるのかを問われる存在でもあるからだ。その経営トップに、新たに重大な疑惑が浮上した。【前後編の前編】

「社長も知ってたの?」

「私の知らないことや『それは違うのに』と思うことが多くて、港(浩一)社長の会見には驚くことばかりでした……」

 本誌・週刊ポストの直撃取材に、失望が滲む表情でそう明かしたのは、中居とのトラブルで被害者となった芸能関係者・X子さんだ。

 問題をスクープした昨年12月の『女性セブン』の報道では、トラブルの発端となった2023年6月の食事会に、フジテレビ編成幹部のA氏が関与していたと報じられた。

 1月9日には中居が自身の公式サイトに「トラブルは事実」と認める文書を掲載。だが、フジはA氏の関与を否定し続けた。その後も続報が相次ぎ、親会社フジ・メディア・ホールディングス(フジ・メディアHD)には大株主の米投資ファンド「ダルトン・インベストメンツ」から「激怒」を表明する書簡が届いた。

 騒動の拡大を受け、17日午後、フジテレビの港社長が一連のトラブルについて説明する記者会見を初めて開いた。

 しかし、会見に参加できたのは記者クラブ加盟各社と一部のテレビ局のみ。週刊誌やネットメディア、フリー記者らを排除したうえ、テレビ局の記者会見にもかかわらず中継や録画を一切禁じるという体たらくだった。

 放送法に基づいて国から電波利用の免許を得て様々な営利事業を展開し、報道する側の時は遠慮なくカメラを向ける一方、自身が取材される側に回った途端、閉鎖的な形式の会見で情報をコントロールしようとしたのだ。

 その会見の冒頭説明で、港社長は「(トラブルを)2023年6月の発生直後に認識していた」「中居本人からも報告を受けていた」と発言。フジ社内からも怒りの声が上がった。

「トラブル発生後も港社長ら上層部は何も知らなかったという話だったはず。それが、蓋を開けたら社長は直後に把握し、中居氏からも報告を受けていた。こんなトラブルを起こしたタレントの番組を平気で放送していたのか、と」(フジテレビ局員)

中居氏の件と“相似形”をなす港社長の誕生会

“お答えできない”を繰り返した会見だったが、社内で批判を浴びたのが、A氏が中居のためにフジの女性アナを集めた別の飲み会でもトラブルが起きたとする『週刊文春』の報道をめぐる問答だった。記事では現役女性アナが匿名で「私もAさんに“献上”されました」と証言し、性的被害につながりかねないトラブルがあったと報じられた。そのことについて港社長は「私はないと信じている」と話したのだ。社員は「どの口が言っているんだ」と呆れる。

 なぜか──それは、港社長のための“懇親会”にも、女性アナが参加させられていたからだ。そしてその会を開いた人物こそ、渦中のA氏だった。

 港社長といえば、とんねるずを起用してヒット番組を連発した名物社員。2015年から共同テレビ社長を務め、2022年6月にフジテレビ社長に就いた。

「この時、Aさんが発起人となって、社長就任祝いとセットのような形で港さんの『誕生日会』が開かれたそうです。参加者は10人程度ですが、男性幹部社員に交じっていたのが、ほかならぬ今回のトラブルの被害者・X子さんでした。“エース級”の女性アナとともにA氏の手引きで参加させられたそうです」(同前)

 既に報じられた“献上”トラブルと同じ構造の飲み会が港社長のために開かれたとする証言だ。これはフジ全体に蔓延る問題だとこの局員は言う。

「誕生会の構図は中居氏の件とも“相似形”。港社長──A氏ラインに限った話ではない。“社内の実力者に気に入られた者が出世する”という組織のあり方の問題だと思う」

 後編ではX子さんが港社長の会見に対する痛切な思いを明かすとともに、誕生日会に出席させられたことついても告白する。

(後編に続く)

※週刊ポスト2025年2月7日号

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