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《新橋グループ窃盗事件》「都庁勤務だと聞いていたのに…」 澤藤翔容疑者(28)が“トクリュウ”に堕ちたワケ「ヤバい奴と揉めた」

NEWSポストセブン 2025年2月2日 7時15分

 1月27日、関島厚矢容疑者(28)、蓬田翔太郎容疑者(22)、 澤藤翔容疑者(28)、鈴木浩輝容疑者(28)の男性4人が、窃盗の疑いで逮捕された。男らはJR新橋駅の歩道上で、新潟県在住の40代男性から財布を奪い取り、キャッシュカードを使って付近のコンビニで19万4000円を引き出したとみられている。大手紙記者が解説する。

「昨年12月6日、関島容疑者は酒に酔って歩いていた被害者男性をガールズバーに客引きし、会計時に男性の手持ちの金額よりも高額な代金を要求したといいます。その後、容疑者は男性をATMまで連れて行き、現金をおろす際にカードの暗証番号を盗み見たうえで、別の仲間に財布を盗ませました。

 警視庁によると昨年秋以降、JR新橋駅付近では同様の手口による犯行が相次いでおり、被害額は数千万円にのぼるそうです。捜査関係者は新橋駅周辺を拠点とする匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)による犯行とみて調べを進めています。4人は通信アプリ『シグナル』で連絡を取り合っていたとみられます」

 逮捕されたうちのひとりである、澤藤容疑者の知人が話す。

「テレビも盗んだことある(笑)」

 「2016年頃に就職で上京し、都庁の専門職員として働いていると聞いていました。もともとは工業系の高校に通っていたようで、『俺、意外と勉強はできるんだよね』『数学が割と得意』と話していたのを覚えています」

 逮捕時は職業不詳とされているが、かつては都庁職員として働いていたこともあったという澤藤容疑者。なぜ“トクリュウ”へと転落してしまったのだろうか。

「中学生くらいの時から、けっこう悪さしていたみたいです。『昔、テレビも盗んだことあるよ(笑)』とか“武勇伝”を話していたことがあります。正直そのときは倫理観を疑いましたね……」(同前)

 別の知人は上京後の澤藤容疑者について、「極悪人というわけではないんですけど……」と前置きして、こう語った。

「せっかく都庁で働いていたのに、1年ちょっとで辞めたんだそうです。マルチ商法かなにかに手を出して、数百万円の借金をつくったとか言っていました。仕事を辞めた後は、赤羽でガールズバーのマネージャーのようなことをやっていた」

 夜の世界に足を踏み入れると、男の生活は少しずつ雲行きが怪しくなっていったという。

男が“闇稼業”に堕ちるまで

「3年くらい水商売を続けていたんですが、突然『半グレみたいなヤバいやつと揉めた』とか言って、赤羽界隈から姿をくらましてしまったんです。その後は、周りの知人ともほとんど連絡がつかなくなりました。この4~5年はみんな彼がどこにいるのかさえ知らない状態でした。

 彼にはヤンチャなところもありましたが、めっちゃ不良っていうわけではなかったんです。ただ悪い先輩とかについていってしまうタイプでした。でも、ここまで堕ちてしまうとは……」(同前)

 澤藤容疑者の祖母もこう嘆息した。

「最近は全然会っていなくて、ニュースで孫の逮捕を知りました。親の元には警察から連絡があったみたいです。人相がすっかり変わってしまって……とても驚きました」 

 匿名・流動型犯罪グループによる事件で、全国で摘発された人数は2024年4~10月の間でおよそ4500人にのぼり、現在もその犯行は絶える気配がない。

 1月28日に第100代警視総監に就任した迫田裕治氏は「都民に大きな不安を与えた匿名・流動型犯罪グループ摘発に総力を結集し早期解決を目指す」と宣言しており、警視庁は現在、総力をあげて“トクリュウ撲滅”を進めている。

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