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《デビュー25周年》氷川きよし、“名前が使えない”騒動を乗り越えて「第2章のスタート」 SMAPゆかりの店で決起集会を開催

NEWSポストセブン 2025年2月8日 7時15分

 2月からのリスタートに注目が集まっていた。デビューからがむしゃらに走り抜けた22年間。自分を見つめ直した1年8か月。“新章”への助走期間を経て、氷川きよしが辿り着いた境地とは──。

「レベル25になったわけですが、これからが第2章のスタートです!」

 2月2日、デビュー25周年を迎えたことを、独特な言い回しで表現した氷川きよし(47才)。この日は、昨年8月に行ったコンサートの様子を収めた映画の公開記念舞台挨拶に登壇。氷川の第一声を聞くまで、心配そうな表情を浮かべる観客が少なくなかった。

「氷川さんの“再始動”をあたたかく見守ったファンたちですが、ここ数年、彼のことをどう呼べばいいのかと悩む人も多かったんです。『氷川きよし』のままでいいのか、本人が言い始めた『KIINA』になるのか……その答えが、2月2日に出ると思われていたのです」(芸能関係者)

 そもそも彼の呼称に注目が集まったのは、25年間に及ぶ苦悩があったからだ。2000年にデビューした氷川は、端正な顔立ちと圧倒的な歌唱力で一躍「演歌界のプリンス」として名をとどろかせていく。

「『氷川きよし』の人気が確固たるものになる一方で、パブリックイメージが自分らしさとかけ離れていくことに悩むようになり、そのつらさはキャリアを重ねるごとに増していったようです」(音楽関係者)

 葛藤の末、彼が意を決したのは、2019年のNHK紅白歌合戦の直前のこと。突然、自分を「kii」と呼び、その後、自然体で生きるという意味でnaturalの一部を加え「Kiina」を名乗るようになった。

「かねて彼は『ジェンダーを超えた自分らしさ』を追求していました。この頃から『ありのままの自分をさらけ出す』、『コンプレックスはさらけ出して』などと主張し、ファッションも性別を超越したものになっていきました。しかし、演歌歌手として活動を続けるなかで、限界があったのでしょう。2022年には《自分を見つめなおし、リフレッシュする時間をつくりたい》として、無期限の活動休止を発表しました」(前出・芸能関係者)

 その間、海外に長期滞在してさまざまな人とふれあい、改めて自分を肯定することができたという氷川。2024年4月に前所属事務所から独立し、同年8月には1年8か月ぶりにステージ復帰を果たした。しかし、待ち受けていたのが、呼称を巡るいざこざだった。

「2023年5月、前事務所が特許庁に『Kiina』及び『KIINA』の商標登録を出願していたことが明らかになったのです。氷川さんが、独立後も『氷川きよし』や『Kiina』及び『KIINA』を名乗るには、前事務所の許可や使用料が必要になる可能性が出てきたわけです。

 昨年3月に特許庁が出願を却下しましたが、前事務所は異議申し立てに当たる動きをみせ、2024年の秋頃まで、『氷川きよしの名前はどうなるのか問題』は解決の糸口が見えず、事態は泥沼化の様相を呈していました」(前出・芸能関係者)

“特別な夜”に訪れる店です

 そして今年1月31日をもって、「氷川きよしファンクラブ」が終了。2月2日のデビュー25周年の“再出発の日”に、新しいファンクラブが発足されることを受け、ファンの間では、「この日に、どう呼べばいいかわかる!」と期待が高まっていたという。結果、新たに開設されたファンクラブ「KIINA’S LAND」での氷川の表記は、「氷川きよし+KIINA.」だった。

「結論から言うと、これからも『氷川きよし』や『KIINA.』と呼んでいいということでしょう。どうも特許庁により、前事務所の『KIINA』及び『Kiina』の商標登録が認められたようですが、これに関しては、氷川さんと前事務所で話し合いをして了承済みだといいます。

 末尾に『ドット』が付いていても、『KIINA』の類似範囲だとみなされるでしょうから、氷川さんが『氷川きよし』も『KIINA.』も使えるように、穏便に解決したのではないでしょうか」(別の芸能関係者)

 くすぶっていた問題は、一応の解決を見せたようだ。前を向いて歩み始めた氷川の足取りは、早くも第2章での活躍を予感させるものとなっている。2月3日には、自身が作詞し、TM NETWORKの木根尚登(67才)が作曲を務めた『WALK』が、日本テレビ系の「カラフルDAYS」という誰もが自分らしく生きられることを願うキャンペーンのテーマ曲になったことが発表された。

「『WALK』には、悩みや苦しみを抱えるなかでも前向きに生きていこう、という氷川さんの思いが込められています。キャンペーンのテーマでもある自分らしく生きることについて問われた氷川さんは、“自分を『これでいいんだ』と認めて、いろいろなことを言われても自分を貫くことが大切だと思います”と答え、“ありのまま”でいることの大切さを強調しました」(前出・芸能関係者)

 順調な船出となった再デビュー前夜の2月1日、氷川の姿は都内の繁華街にあった。黒いロングコートをなびかせて車から降りた氷川は、まるで水面を歩くような軽やかなステップで、高級中華料理店へと入っていった。

「ここは、多くの芸能人が“特別な夜”に訪れるお店なんです。2016年初頭に解散危機を報じられたSMAPが“決起集会”を開いたのもここで、お店を貸し切って近藤真彦さん(60才)や東山紀之さん(58才)らがSMAPメンバーを励ましたとか。

 2023年夏には、TOBEを設立した滝沢秀明さん(42才)が、平野紫耀さん(28才)や三宅健さん(45才)ら、新たに所属したアーティストを集めて食事会を開いたことでも知られています。氷川さんは翌日にターニングポイントを迎えるにあたり、これから一緒に歩んでいくスタッフや関係者と共に決起するため、食事会を開いたのではないでしょうか」(前出・芸能関係者)

 騒動を乗り越えた氷川は、さらに自分らしさを貫いていく。

※女性セブン2025年2月20・27日号

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