大阪府・東大阪市の山中にて、成人男性の切断された遺体の一部が見つかった事件。大阪府警捜査1課と枚岡署は2月3日、大阪市中央区の無職・大木滉斗容疑者(28)を死体遺棄容疑で逮捕した。
「事件は1月25日、生駒山で行方不明者の捜索をしていた警察官が遺体を見つけたことにより発覚しました。頭部のない胴体、切り離された両腕、両脚が山の中の空き家とその周辺に点在していたといいます。2月5日、大阪府警は被害者が国土交通省職員・神岡孝充さん(52)であると発表。神岡さんは昨年12月下旬のテレワーク勤務後、行方不明になっていました。
現場周辺の防犯カメラ映像にはキャリーケースを引いて山を登る不審な人物が映っており、捜査線上に大木容疑者が浮上した。事情聴取を行ったところ、死体遺棄を認めたことから2月3日未明に逮捕。
大木容疑者の供述に基づいて府警が捜索したところ、未発見とされていた頭部は大阪市中央区の廃墟マンション内で、保冷バッグとともに見つかった。大木容疑者と神岡さんは同じマンションに住んでいたことがわかっており、両者の関係性も捜査されています」(社会部記者)
親子ほど歳の差のある男性2人の間に起きた残忍な事件。大阪市内の小学校に通った大木容疑者は、学生時代から「秀才」として有名だったという。大木容疑者を知る高校関係者が語る。
「偏差値が70弱の、大阪トップクラスの公立高校に進学。理系で、高校の代表として研究の成果を発表することもあるほど優秀な生徒でした。
幼少期からピアノを弾いていて、音楽が好きだったとも記憶しています。高校卒業後は国立大学に進学し、友人もいて、順調そのものに見えたんですが……」(高校関係者)
そんな大木容疑者だが、近年の生活ぶりには金銭的困窮が窺える。大木容疑者を知る人物は「定職につかず、単発のバイトを繰り返していた」「“借金地獄”に苦しんでいた可能性がある」と話す。
「大木容疑者は弁護士事務所や債権回収会社から、何度も連絡を受けていた。現住所の家賃や水道料金も滞納している状況だったようです」
大木容疑者は死体遺棄後、被害者である神岡さんのキャッシュカードで現金を引き出していたこともわかっている。
「大木容疑者とみられる男が1月10日、大阪市内のコンビニエンスストアのATMで神岡さんのカードを使って、50万円を引き出す様子が防犯カメラに映っていたことがわかっています」(全国紙社会部記者)
「秀才だった」学生時代から、事件を起こすまでに何があったのか。大阪市内にある実家を記者が訪ねると、大木容疑者の母親が混乱した様子でこう答えた。
「気持ちをおわかりいただきたいと思います。ごめんなさい、ごめんなさい。息子が大変な事をしてしまいました。何もわからないんです。本当にごめんなさい……」
真相究明が待たれる。