発熱や鼻汁といった風邪症状を引き起こすRSウイルス感染症を知っていますか? 赤ちゃんや子どもの病気だと思っている方も少なくないかもしれません。生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の人が少なくとも一度は感染する1)というこの病気、実は高齢者や基礎疾患を持つ人が感染すると肺炎などに発展することもあり、注意が必要です2-5)。
さだまさしさん(グラクソ・スミスクライン提供)
シンガーソングライターのさだまさしさんがRSウイルス感染症の予防啓発アンバサダーに就任し2024年5月14日、都内で就任発表会が開かれました。予防啓発プロジェクトは製薬会社のグラクソ・スミスクラインが実施するものです。さださんはプロジェクトの一環として書き下ろした新曲「Believe」を初披露し、「大切な人の健康を思うきっかけになればうれしい」と楽曲に込めた思いを語りました。
高齢者や基礎疾患を持つ人で重症化リスクRSウイルス感染症は、生涯にわたって何度もかかる身近な感染症ですが、高齢者、慢性の基礎疾患(喘息、COPD、心疾患など)を持つ人、免疫機能が低下している人では肺炎などの重症化リスクが高く2-5)、また基礎疾患が悪化する原因となります2)、6)。RSウイルス感染症によって日本では年間で、60歳以上の成人のうち約6万3,000人が入院し、約4,500人が亡くなっているという推定値を示した研究7)もあります。
グラクソ・スミスクライン提供
RSウイルス感染症についてこれまで「知らなかった」というさださん。知り合いに尋ねてみても、知らなかったと答える人が多かったそうです。グラクソ・スミスクラインが60歳以上の男女を対象に行った調査8)でも、RSウイルス感染症についてある程度以上知っていると答えた割合は17%と、インフルエンザ(95%)や新型コロナウイルス感染症(95%)に比べて認知度が低いことが明らかになっており、認知度の向上が課題となっています。さださんは、「5月後半に開始を控えたコンサートツアーでも啓発をしていきたい」とアンバサダーとしての役割に意欲を示しました。
新曲Believeの制作背景については「歌手と製薬会社は同じ“誰かの役に立たないかな”という願いを持っている。大切な人の心の支えになることを信じていこうという意味を込めた」と説明し、会場で美声を響かせました。
同日の就任発表会では、さださんが「60歳からのRSウイルス感染症予防クイズ」にも挑戦。全問正解し、アンバサダーとしての風格を漂わせました。以下に出題するので、みなさんもぜひ考えてみてくださいね。答えは本文末尾に記載しています。
1問目:RSウイルス感染症に自分がかかるかもしれないと思うと回答した人は約何%か。
A約50% B約30% C約15%
2問目:2021年以降、RSウイルス感染症の流行がピークを迎える季節はいつか。
A春 B夏 C秋 D冬
3問目:RSウイルス感染症は高齢者や基礎疾患のある人がかかってしまうと「肺炎」を引き起こす可能性がある。〇か×か。
4問目:RSウイルス感染症の予防策として考えられるものはどれか。
A手を石鹸と水で20秒以上かけてこまめに洗う
B鼻汁、咳などの呼吸器症状があるときはマスクをする
C予防接種
グラクソ・スミスクラインでは、一般の方に向けたRSウイルス感染症の情報サイト「RSウイルス.jp」を開設しています。理解を深めるためにぜひご活用ください。(QLife編集部)
クイズの正解は……1問目:C、2問目:B、3問目:〇、4問目:ABC全部 でした。
1)国立感染症研究所:RSウイルス感染症とは [https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/317-rs-intro.html] 2)Centers for Disease Control and Prevention (CDC), RSV in Older Adults and Adults with Chronic Medical Conditions, 2023. 3)Belongia EA et al: Open Forum Infect Dis 2018; 5(12), ofy316. 4)Branche AR et al. Incidence of Respiratory Syncytial Virus Infection Among Hospitalized Adults, 2017-2020, Clin Infect Dis 2022;74: 1004–1011. 5)Wyffels V et al: Adv Ther 2020; 37(3),1203-1217. 6)Ivey KS et al: J Am Coll Cardiol 2018; 71(14), 1574-1583. 7)Savic M, Penders Y, Shi T, Branche A, Pirçon J-Y. Respiratory syncytial virus disease burden in adults aged 60 years and older in high-income countries: a systematic literature review and meta-analysis, Influenza Other Respir Viruses 2022 2023;17:e13031. 8)グラクソ・スミスクライン「RS ウイルス感染症と予防に関する日本人の意識調査」(日本人60歳以上男女約6,200名対象としたオンライン調査、2024年2月19日~2月21日実施)
関連リンク
グラクソ・スミスクライン株式会社 プレスリリース 「RSウイルス.jp」