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『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』公開! リドリー・スコット監督が描くスケールの大きな“闘い”が見る者を引きつける

Rエンタメディア 2024年11月15日 12時0分

ラッセル・クロウ主演でアカデミー賞作品賞に輝いた『グラディエーター』の続編『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』が11月15日に劇場公開される。リドリー・スコット監督が描く、見る者を圧倒する剣闘士(グラディエーター)たちの大迫力の“闘い”がこの作品の魅力の一つ。そこで、リドリー・スコット監督の作品で、“闘い”が見どころとなっている作品をピックアップして紹介する。


●キングダム・オブ・ヘブン


まずはオーランド・ブルーム主演の『キングダム・オブ・ヘブン』(2005年)。『グラディエーター』に続く歴史大作で、舞台は12世紀のフランス。妻子を失い生きる希望を失いつつあった鍛冶職人の青年バリアンの前に、十字軍の騎士ゴッドフリーが現れた。彼はバリアンに自分が実の父親だと明かし、本当の騎士道とは何かを示してバリアンを聖地エルサレムへの旅へと誘った。十字軍を扱った作品ということで戦闘シーンも多く、雪の降る中、バリアンを匿う十字軍が奇襲攻撃を受けるシーンの、美しい映像と激しい戦闘というのがリドリー・スコット監督らしい世界観を感じさせる。

●エクソダス:神と王


2015年公開の『エクソダス:神と王』は、紀元前1300年のエジプトが舞台となっており、「旧約聖書」の「出エジプト記」に記されている“モーゼ”の奇跡の数々が描かれている。モーゼを演じるのは『アムステルダム』『バイス』のクリスチャン・ベール。序盤から戦闘シーンも多く、強大なエジプト軍との熾烈な闘い、エジプト全土で猛威を振るう“10の奇跡”といったスペクタクルシーンが、当時の最新VFX技術を駆使して作り上げられている。

●最後の決闘裁判


2021年公開の『最後の決闘裁判』は、ジョディ・カマー、マット・デイモン、アダム・ドライバー、ベン・アフレックといった錚々たるキャストを迎え、中世フランスの史実として真相不明なままの“最後の決闘裁判”の真相に迫った作品。騎士ジャン・ド・カルージュ(デイモン)の妻マルグリット(カマー)は、夫の旧友ル・グリ(ドライバー)に乱暴されたことを訴え出たが彼は無罪を主張。目撃者がいないこの事件は、夫と被告による生死をかけた決闘裁判に委ねられた。勝者は正義と栄光を手に入れるが、敗者は決闘で生き延びたとしても罪人として死罪になる。夫が負ければ、マルグリットは偽証罪で火あぶりの刑を受けなければいけない。大人数による迫力の戦闘ではなく、1対1のパーソナルな闘い。だからこそ、ヒリヒリとした緊迫感、駆け引き、そして一つの動きが結果に大きく作用することもある。リドリー・スコット監督の“闘い”を描く手法の幅広さも感じさせてくれる。

●ナポレオン


そしてまた大きな戦闘シーンを描いたのが2023年公開の『ナポレオン』。フランスの英雄ナポレオンをホアキン・フェニックスが演じているが、“英雄”的な面だけではなく、内面の弱さも感じさせる、ある意味、“人間味”のある一面も垣間見える作品となっている。とはいえ、初期の「トゥーロンの戦い」、皇帝になってからの「トラファルガーの海戦」、ロシアとオーストリア軍を撃破した「アウステルリッツの戦い」、そしてイギリスとプロイセン軍に大敗した「ワーテルローの戦い」など、歴史的な闘いの数々が描かれているので、戦闘シーンもやはり目を惹く。撮影カメラ11台、8,000人を超えるエキストラを起用したり、東京ドーム8.6個分の広大な野原を氷の湖にしたりするなど、スケールも超破格。

リアリズムを追求し、細部にまでこだわるリドリー・スコット監督だからこそ、新しい作品であればあるほど、戦闘シーンはより力を入れて作っている。そういう意味でも、『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』の戦闘シーンがどんなふうに仕上がっているのか気になるところだ。

(文・田中隆信)

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