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望海風斗 2025年の展望は?:インタビュー後編

Rエンタメディア 2025年2月1日 10時0分

1996 年ブロードウェイ初演以降、世界各国で上演されている舞台『マスタークラス』が、日本で26年ぶりに上演される。才能に奢らず訓練を怠らず、そう⻑くはない生涯の中で栄枯盛衰を味わい、後世の歌手に多大な影響を与えたオペラ歌手マリア・カラス。現役引退後も実際に米ジュリアード音楽院にて次の世代の育成に努めた。オペラファンであり、カラスの大ファンでもあったアメリカを代表する劇作家テレンス・マクナリーが、ジュリアード音楽院で行われたカラスのマスタークラスの講義録をもとに、カラスの栄光と挫折の人生を描いた作品。望海風斗が偉大なマリア・カラスを舞台上に蘇らせようと挑戦し、森新太郎が演出を手掛ける。
インタビュー前編では、望海に舞台『マスタークラス』出演に向けた思いや新たな挑戦への意気込みを聞いた。後編では、『next to normal』再演に取り組んでいる思いや、昨年宝塚を退団した彩風咲奈や現雪組への思いなど、近況についても聞いた。
(文:岩村美佳)

※2024年12月にインタビュー実施


――近況もお伺いしたいのですが、『next to normal』の再演に取り組まれていますが、再び同じ役に出会うというのは、演じていていかがですか?

前回は本当に手探りで自分のことに必死でしたし、宝塚を辞めてまだ1年でしたから、すごく違和感がありながら取り組んでいましたが、今回はそういった違和感はなくやれているなと感じました。それは再演だからこそ気づけたことですし、その間にもいろいろな作品やカンパニーに出会って、表現の方法もいい意味で力が抜けたというか。その中でこの作品をやれることを嬉しく思いつつ、前回以上に掘り下げて稽古をしたので、こんなにしんどい作品で、こんなにしんどい役だったんだと思いました。

――シングルキャストというのも大変ではないですか?

すごく大変です。

――2回公演もありますよね。

マチソワは大変ですね。一度開いてしまった心の扉が、閉まりきらないまま始まってしまうので。(ソワレが)始まった時から、心がどこかいっちゃいそうな感じになりますね。

――今後発表になっている舞台では、彩風咲奈さんの1stコンサート『no man’s land』にゲスト出演されますね。先日は朝美絢さん率いる宝塚雪組公演『愛の不時着』をご覧になっていたり、雪組さんとの絆も繋がっていらっしゃると拝察しますが、皆さんと交流する中で感じていることをお聞かせいただけますか?

今、頑張っている人たちの舞台を観ると刺激ももらいますし、初心に返るというか。ここから始まっているんだなと感じて、自分の舞台もがんばれます。咲ちゃん(彩風さん)とも、私のラジオに出演していただいたり、コンサートにゲスト出演させていただいたりと、退団した後の咲ちゃんを間近で見られるのは嬉しいです。私の舞台も観に来てくれて嬉しいですね。すごく大変な時期のトップでしたから、肩の荷が下りただろうなと思うので、時間ができたらゆっくりお疲れ様会をしたいなと思います。

――コンサートにゲスト出演されることに関しては、いかがですか。インスタに愛が溢れていましたね(笑)。

あれでもだいぶ抑えて書きました……(苦笑)。ゲストに呼んでもらえるのが嬉しいですし、咲ちゃんと歌ってきた大切な歌たちもたくさんあるので、それを歌えたらいいなと思います。同じ舞台にもう一度立てるのもすごく嬉しいです。咲ちゃんがトップになったときは、私はいられなかったので、退団してスタートするときにその場にいられるのは、先に辞めた人の特権かなと思います。がんばります。

――2月には帝国劇場のコンサート『THE BEST New HISTORY COMING』もありますし、帝国劇場アニバーサリーブック「NEW HISTORY COMING」では朝夏まなとさん、明日海りおさんと対談をされたり、クローズのモーメントに立ち会われていますね。

「いいんでしょうか」という思いです。この3年で『ガイズ&ドールズ』1回と『ムーラン・ルージュ』2回、合計3回出演させていただきましたが、新米の私がコンサートに出させていただいていいのだろうかと思います。でも、なかなかない機会に立ち会えるのは貴重な経験で嬉しいです。今まで共演したことのない方たちと同じ舞台に立つのも、すごくドキドキしていますし、宝塚の先輩もたくさんいらっしゃいますから。『マスタークラス』の稽古中なので、それどころじゃないかもしれませんが、その日だけは楽しませてもらおうかなと思います。

――2025年が始まりましたが、今年の望海さんのご活躍を楽しみにされている皆様に、お伝えしたいことをお聞かせください。

昨年から「自分の体を大切にする」「健康に気をつける」と言い始めて、少しずつそういう意識が芽生え続けているので、2025年も引き続き、「Love Myself」ですね。まず自分の体を整えて、皆さんの前に出ていけるように、そういう努力をしていきたいなと思います。役とは向き合うことがあっても、自分自身と向き合うということは、あまりしてこなかったのですが、心がけてみると楽しかったです。今年も自分自身を大切にしつつ、だからこそ、舞台に立ったときは皆さんに楽しんでもらえるように、元気で健康な自分でいたいなと思います。

――自分自身と向き合うと、新しいことが見えてきそうですよね。

そうですね。自分のことって、本当に一番近くにいて、一番見ていないんだなと思いました。

――読者の方も共感されそうですね。

ぜひ自分と向き合っていきましょう!

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