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[世界フィギュア選手権 歴代国別ランキング]1位はロシア、2位は日本ではなく……

REAL SPORTS 2020年3月26日 10時0分

2020年の世界フィギュアスケート選手権は、残念ながら中止となった。出場を予定していた選手たちもさまざまな想いを口にしながら前を向いている。
振り返れば、これまでに数多くのドラマを生んできた世界選手権だが、最も成績を残してきたのはいったいどの選手で、どこの国だろうか? 今回は過去30大会の成績をもとに、選手別、国別のランキングを作成した。ぜひ予想しながら読み進めてほしい。

(文=REAL SPORTS編集部、写真=Getty Images)

過去30大会の結果からランキングを作成!

世界フィギュア選手権は、1896年にロシア・サンクトペテルブルクで初めて開催され、前回2019年大会までで109回を数える。過去に2度の世界大戦とサベナ航空548便墜落事故(※)により中止になったことはあったが、格式と伝統ある大会として長く愛されてきた。
(※1961年、チェコスロバキア・プラハで開催予定の大会に参加するために、アメリカ代表のトップスケーター18選手と、その家族、コーチ、役員、審判ら計34人が乗客した飛行機が墜落。全員が亡くなり、世界中が悲しみに包まれた)

今シーズン、日本からは、男子シングルに宇野昌磨、羽生結弦、田中刑事、女子シングルに紀平梨花、樋口新葉、宮原知子、ペアに三浦璃来&木原龍一、アイスダンスに小松原美里&ティム・コレトが出場する予定だった。

今回、1980年から30大会の成績を集計し、選手別、国別のランキングを作成した。
ランキングの作成方法は以下の通り。
・1位=6pt、2位=5pt ~ 6位=1ptを付与する。7位以下は0ptとなる。
  <編集注:本記事におけるランキング作成のための独自ポイントで、国際スケート連盟(ISU)が付与しているポイントとは無関係>
・男子シングル、女子シングル、ペア、アイスダンスごとに集計した選手別、国別ランキングを作成
・4種目を合計した国別総合ランキングを作成

男子シングル:スーパースラム達成の羽生結弦を抑えて1位に輝いたのは?

それでは最初に、男子シングルから見てみよう。

最も成績を残した選手は、世界で初めて4回転のコンビネーションジャンプを成功させた元祖“4回転王”、エルビス・ストイコ(カナダ/引退)だった。3つの金メダルに加え、銀2つ、銅1つと計6個のメダルを取り、39ptで堂々の1位。1998年の長野オリンピックで銀メダルを獲得したことも、オールドファンにとっては懐かしい思い出だろう。1994年リレハンメルでも銀メダルを取ったほか、四大陸選手権、グランプリファイナルでそれぞれ1回の優勝を飾っている。引退後の2010年、バンクーバーオリンピックの結果を受けて、4回転ジャンプに対する評価が低いことや、難しいジャンプを跳ばないスケーターが優勝できてしまう当時のフィギュアスケートの流れに苦言を呈したことでも知られる。

2位には34ptで2人が並んだ。
一人は、ブライアン・ジュベール(フランス/引退)。金1つ、銀3つ、銅2つと計6個のメダルを取り、奇しくもエルビス・ストイコと同じく4回転ジャンプに対する強いこだわりを持ったスケーターだ。欧州選手権で3度、グランプリファイナルで1度の優勝を飾り、オリンピックにも4度出場を果たす(最高6位)など、フランスを代表するスケーターの一人だ。

もう一人は、今や誰もが認める世界一のスケーターへと上り詰めた羽生結弦(日本)だ。2つの金メダルに加え、3つの銀、1つの銅、計6個のメダルをつかみ取っている。2018年平昌オリンピックでは男子シングルで66年ぶりとなる連覇を達成したほか、グランプリファイナルでは4度の優勝、そして今シーズンの四大陸選手権で初優勝を飾り、ジュニアの2大タイトルと合わせて、男子では世界初のスーパースラムを成し遂げた。1位のエルビス・ストイコとは5pt差のため、もし今シーズン大会が開催されていればトップに躍り出ていた可能性もあったため残念ではあるが、羽生ならばきっと次の大会で達成してくれることだろう。

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1. エルビス・ストイコ(カナダ/引退) 39pt=金3、銀2、銅1
2. 羽生結弦(日本) 34pt=金2、銀3、銅1
2. ブライアン・ジュベール(フランス/引退) 34pt=金1、銀3、銅2
4. アレクセイ・ヤグディン(ロシア/引退) 33pt=金4、銀1、銅1
5. パトリック・チャン(カナダ/引退) 32pt=金3、銀2
6. トッド・エルドリッジ(アメリカ/引退) 31pt=金1、銀3、銅2
7. エフゲニー・プルシェンコ(ロシア/引退) 30pt=金3、銀1、銅1
8. カート・ブラウニング(カナダ/引退) 23pt=金3、銀1
8. ハビエル・フェルナンデス(スペイン/引退) 23pt=金2、銅2
10. 髙橋大輔(日本) 22pt=金1、銀2
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国別ランキングは、以下の通り。
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1. アメリカ 127pt=金4、銀5、銅10
2. カナダ 113pt=金10、銀6、銅1
2. ロシア 113pt=金7、銀5、銅5
4. 日本 99pt=金3、銀9、銅3
5. フランス 51pt=金1、銀4、銅3
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1位はアメリカで、最多19個のメダルを取っている。そのうち、1990年代から2000年代で16個ものメダルを手にしていたものの、2009年大会にエヴァン・ライサチェクが優勝を飾って以降、長らくメダルから遠ざかっていたものの、ネイサン・チェンが9年ぶりに表彰台へと上り、金メダル獲得を成し遂げた。昨年はネイサン・チェンが連覇を果たすだけでなく、ヴィンセント・ジョウが銅メダルを獲得するなど、再びアメリカの時代の到来を予感させている。

金メダル最多10個を獲得したのは、2位タイのカナダ。個人トップ10に最多3人を輩出していることからもわかるように、特定のスケーターが出場し続け、そして結果を残してきた。たった4人で17個のメダルを獲得したことは驚きに値するといえるだろう(ちなみにアメリカは最多9人で19個、ロシアは6人で17個)。

日本は4位。3つの金を含む15のメダルを、羽生結弦、髙橋大輔、宇野昌磨、本田武史、小塚崇彦、町田樹の6人で獲得している。

ただし、2010年代だけに限っていえば、12個のメダルで72pt。次点のカナダが4個のメダルで31ptなので、圧倒的な成績だ。羽生、宇野だけでなく、鍵山優真や佐藤駿といったジュニアで結果を残したスケーターたちの存在もあり、今後さらに順位を上げていくことに期待したい。

女子シングル:最多5つの金メダル、圧倒的トップに輝いたのは?

女子シングルで最も成績を残したのは、ミシェル・クワン(アメリカ/引退)だった。最多5つの金メダルで55ptを獲得し、2位以下に圧倒的な差をつけて堂々のトップに輝いた。奇しくも男子トップのエルビス・ストイコと同じく、1998年長野オリンピックで銀メダルを取った場面を覚えている読者もいるだろう。2002年ソルトレークシティーでは銅メダル、グランプリファイナルでは1度優勝しており、全米選手権では過去最多の8連覇を成し遂げた、まさにアメリカが世界に誇る伝説的なスケーターだ。

2位にはカロリーナ・コストナー(イタリア)が入った。金1つ、銀3つ、銅2つと計6個のメダルを手にしたこともさることながら、14大会もの出場数は、今回の集計で男女通じてシングル最多の数字だ。長い手足を生かしたスケーティングはまさに芸術作品で、2014年ソチオリンピックでは銅メダルを獲得し、欧州選手権は5度制するなど、イタリアの生けるレジェンドだ。

日本勢トップは、2017年に惜しまれながら引退した浅田真央の4位だった。16歳で初めて世界選手権の舞台に立ち、いきなりの銀メダル、その後も3つの金メダルを獲得した。2010年バンクーバーオリンピックでは銀、四大陸では3つの金を手にしたが、その結果以上に記憶に残る演技を見せてくれた。

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1. ミシェル・クワン(アメリカ/引退) 55pt=金5、銀3、銅1
2. カロリーナ・コストナー(イタリア) 36pt=金1、銀2、銅3
3. イリーナ・スルツカヤ(ロシア/引退) 34pt=金2、銀3、銅1
4. 浅田真央(日本/引退) 32pt=金3、銀1、銅1
5. キム・ヨナ(韓国/引退) 30pt=金2、銀2、銅2
6. 安藤美姫(日本/引退) 23pt=金2、銅1
7. マリア・ブッテルスカヤ(ロシア/引退) 22pt=金1、銅2
8. サーシャ・コーエン(アメリカ/引退) 20pt=銀2、銅1
9. 陳露(中国/引退) 19pt=金1、銀1、銅2
9. スルヤ・ボナリー(フランス/引退) 19pt=銀3
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国別ランキングは、以下の通り。
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1. アメリカ 175pt=金10、銀8、銅6
2. 日本 137pt=金7、銀5、銅6
3. ロシア 131pt=金7、銀6、銅7
4. イタリア 36pt=金1、銀2、銅3
4. フランス 36pt=銀3、銅1
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アメリカが男子シングルに続き、貫録の1位となった。最多24個のメダルに、最多10個の金メダル、最多12人のメダリストを輩出し、175ptで2位以下を圧倒的に突き放している。ただしこれも男子と同様に、1990年代から2000年代に集中しており、2006年大会にサーシャ・コーエンが銅メダルを獲得して以降は、2016年大会にアシュリー・ワグナーが銀メダルを手にしたにとどまっている。ポイント差こそ大きいので、数年はトップの座は譲らないと思われるが、新たなスターの誕生が待たれる。2018年の全米選手権で史上最年少13歳で優勝したアリサ・リュウなど若い芽は育っている。

日本は7つの金をはじめ18個のメダルを獲得し、堂々の2位となった。浅田真央、安藤美姫、村主章枝、宮原知子、佐藤有香、伊藤みどり、荒川静香、樋口新葉、鈴木明子の9人が表彰台に上がっている。

ただし、これもまた男子シングルと同様、2010年代だけに限れば、日本はトップに躍り出る。8個のメダルで62pt。メダルの数こそ9個のロシアに後塵を拝したが、出場した延べ29人中、20人が6位以内に入っており、本集計のポイント獲得だけでなく、ほぼ毎シーズンにわたって3枠を確保し続けてきたことも躍進の要因として挙げられるだろう。まさにチームで勝ち取った結果だといえる。

ただし、さらにここ5大会だけに限って見てみれば、3位のロシアが圧倒的となる。エフゲニア・メドベージェワ、アリーナ・ザギトワをはじめ、5人で7個のメダルを取り39pt。これはメダル3個で25ptの日本を大きく上回る数字だ。さらには今シーズンのグランプリファイナルで表彰台を独占したアリョーナ・コストルナヤ、アンナ・シェルバコワ、アレクサンドラ・トゥルソワといったエテリ・トゥトベリーゼ コーチの門下生たちも控えており、史上初となる世界選手権の表彰台独占の可能性すら感じさせる勢いだ。

ちなみに4位イタリアは、コストナーが一人で稼ぎ出したポイントで国別ランキング入りしている。まさに国の誇りといえる存在であると同時に、新たなスターの誕生が待ち望まれる。

ペア:1位に輝いたのは、氷上プロポーズを行った二人

続いて、日本ではなじみの薄いペアを見てみよう。

1位には中国の龐清&佟健ペアが輝いた。当初はシングルの選手だった二人は1993年にペアに転向し、その時からペアを組んでいる。今回の集計で全種目最多の16大会出場を果たし、2つの金を含む6個のメダルを獲得した。オリンピックでは2010年バンクーバーの銀メダル獲得、そのほか四大陸選手権で5度、グランプリファイナルでは1度の優勝を飾った、中国が世界に誇るペアだ。ちなみに2011年のアイスショーの最中、佟健が氷上でプロポーズし、龐清もこれを承諾した。

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1. 龐清&佟健(中国) 47pt=金2、銀1、銅3
2. アリオナ・サフチェンコ&ロビン・ゾルコーヴィ(ドイツ) 46pt=金5、銀2、銅1
3. 申雪&趙宏博(中国) 40pt=金3、銀3、銅1
4. マリア・ペトロワ&アレクセイ・ティホノフ(ロシア) 31pt=金1、銀1、銅2
5. 張丹&張昊(中国) 26pt=銀3、銅1
6. タチアナ・トトミアニナ&マキシム・マリニン(ロシア) 25pt=金2、銀2
6. イザベル・ブラスール&ロイド・アイスラー(カナダ) 25pt=金1、銀3、銅1
8. 隋文静&韓聰(中国) 23pt=金2、銀2
9. メーガン・デュハメル&エリック・ラドフォード(カナダ) 22pt=金2、銅2
9. エフゲーニヤ・シシコワ&ヴァディム・ナウモフ(ロシア) 22pt=金1、銀1、銅1
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国別ランキングは、以下の通り。
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1. ロシア 232pt=金11、銀11、銅10
2. 中国 147pt=金7、銀9、銅5
3. ドイツ 87pt=金7、銀5、銅3
4. カナダ 78pt=金4、銀3、銅4
5. アメリカ 36pt=銀1、銅4
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興味深いのは、男子シングル、女子シングルとはかなり顔触れが異なる点だ。男女シングルではともにランクインしていた日本、フランスが入っておらず、代わりに中国、ドイツがランクインしている。

そんな中でも圧倒的な強さを見せたのが、ロシアだ。最多32個のメダルに、最多11個の金メダルを獲得して、232ptで2位以下を突き放している。また出場した延べ87ペア中、65ペアが6位以内に入っており、2007年を除く29大会で最低1ペア以上が6位入賞を果たしている。その中で、日本出身の川口悠子がアレクサンドル・スミルノフとペアを組み、ロシア代表として4大会に出場、2つの銅メダルを獲得している。

そのほか日本出身の選手としては、伊奈恭子と井上怜奈がアメリカ代表としてそれぞれ8、6回、若松詩子がカナダ代表として1回出場しており、伊奈がジョン・ジマーマンと組んで1つの銅メダルを獲得した。

日本代表としては、川口悠子&アレクサンドル・マルクンツォフ、井上怜奈&小山朋昭、川崎由紀子&アレクセイ・ティホノフ、高橋成美&マーヴィン・トランの4組が出場しており、高橋&トランが獲得した銅が唯一のメダルとなっている。

アイスダンス:1位は髙橋大輔が憧れとして名前を挙げたカップル

最後に、髙橋大輔が村元哉中をパートナーとして転向すると発表したことでにわかに注目を浴びているアイスダンスを見てみたい。

1位は2組で、一組はロシアのオクサナ・グリシュク&エフゲニー・プラトフ カップル。それぞれ別のカップルと組んで世界ジュニア選手権優勝を果たしていたが、1989年にカップルとなってからさらにその才能を開花させる。世界選手権では1994年から97年までの4連覇を含み6度も表彰台に上り、欧州選手権で3つ、グランプリファイナルで2つの金メダルを手にした。日本のファンでは、1998年長野オリンピックを覚えている人も多いだろう。ロシア語で情熱を意味する“パーシャ”・グリシュクの登録名で出場して金メダルを手にした。この二人は1994年リレハンメルでも金メダルを取っており、オリンピックのアイスダンス史上初の連覇を達成した。

もう一組はテッサ・ヴァーチュ&スコット・モイア カップル。幼いころからカップルを組んだ二人は、2014年ソチオリンピックこそ銀メダルに終わったものの、2010年バンクーバーと2018年平昌で見事に優勝。世界選手権、四大陸選手権で3度の栄冠に輝いている。残念ながら、昨年9月に引退を発表したばかりのこの二人は、髙橋大輔が憧れのカップルとしてその名を挙げている。ヴァーチュー&モイアを指導していたマリーナ・ズエワ コーチが、村元&髙橋を指導するというのだから楽しみだ。

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1. オクサナ・グリシュク&エフゲニー・プラトフ(ロシア) 38pt=金4、銀1、銅1※
1. テッサ・ヴァーチュ&スコット・モイア(カナダ) 38pt=金3、銀3、銅1
3. シェイ=リーン・ボーン&ヴィクター・クラーツ(カナダ) 34pt=金1、銀1、銅4
4. ガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン(フランス) 29pt=金4、銀1
5. マリナ・アニシナ&グウェンダル・ペーゼラ(フランス) 27pt=金1、銀3
5. ケイトリン・ウィーバー&アンドリュー・ポジェ(カナダ) 27pt=銀1、銅2
7. メリル・デイヴィス&チャーリー・ホワイト(アメリカ) 26pt=金2、銀2
8. アルベナ・デンコヴァ&マキシム・スタビスキー(ブルガリア) 25pt=金2、銀1、銅1
8. イリーナ・ロバチェワ&イリヤ・アベルブフ(ロシア) 25pt=金1、銀1、銅1
10. アンジェリカ・クリロワ&オレグ・オフシアンニコフ(ロシア) 24pt=金2、銀2
 ※独立国家共同体として参加した成績を含める
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国別ランキングは、以下の通り。
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1. ロシア 175pt=金13、銀7、銅7
2. フランス 114pt=金7、銀6、銅3
3. カナダ 111pt=金4、銀7、銅7
4. アメリカ 94pt=金2、銀7、銅6
5. イタリア 46pt=金2、銀1、銅1
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1位はロシア。ペアに続いて2冠達成となった。シングルだけでなくペア、アイスダンスでも強さを発揮するところがまさにフィギュア大国の面目躍如といえるだろう。2位以下もフランス、カナダ、アメリカ、イタリアとやはり競技の盛んな国が並んでいるのが特徴だ。

日本代表としては、滝野薫&滝野賢治、都築奈加子&中村和、都築奈加子&ユーリス・ラザグリアエフ、都築奈加子&リナート・ファルクットディノフ、河合彩&田中衆史、有川梨絵&宮本賢二、渡辺心&木戸章之、キャシー・リード&クリス・リード、村元哉中&クリス・リードの9組が出場を果たしており、残念ながらこれまでメダルを獲得したことはない。

今年3月15日(日本時間)、クリス・リードが30歳の若さで帰らぬ人となった。コーチとして日本アイスダンスの発展、後進の育成に力を注ぐために旅立とうとしていた矢先のことだった。現役最後となった2017-18シーズン、桜をテーマにした『坂本龍一メドレー』では氷上で見事なまでに日本の美を表現するなど、誰よりも日本を愛し、日本のアイスダンスを背負い続けてきた。その魂は必ずや、カップルを組んだ村元、髙橋大輔、そしてその先の未来へと受け継がれていくと信じたい。

総合1位はどこ? 日本は何位?

では、4種目合計の総合ランキングを発表しよう。以下の通りの結果となった。
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1. ロシア 651pt=金38、銀29、銅29
2. アメリカ 432pt=金16、銀21、銅26
3. カナダ 332pt=金19、銀18、銅13
4. 日本 240pt=金10、銀14、銅10
5. フランス 213pt=金8、銀13、銅9
6. 中国 186pt=金8、銀10、銅9
7. ドイツ 108pt=金7、銀5、銅6
8. イタリア 86pt=金3、銀3、銅4
9. ウクライナ 45pt=金1、銅2
10. チェコ 35pt=金1、銀1
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1位はロシア。シングルは男子が2位タイ、女子が3位に終わったものの、ペアとアイスダンスで圧倒的な2冠を達成したことで、総合ランキングでも2位以下を大きく突き放す結果となったのは、さすがの一言だ。

2位はアメリカ。男女シングルで2冠を達成したものの、ペア、アイスダンスでそれぞれ5位、4位となったことが響き、ロシアの後塵を拝した。

カナダは女子シングルこそ6位タイ(30pt)に終わったものの、そのほか男子シングルで2位タイ、ペアで4位、アイスダンスで3位と、総じて上位をキープしたことで見事にトップ3入りを果たした。

我が日本は4位。シングルこそ男子が4位、女子が2位と上位に進出したが、ペアが10位タイ(4pt)、アイスダンスは0ptだったことが響き、4位となった。それでもこれまでに記録にも記憶にも残る素晴らしいスケーターを何人も輩出してきたことは誇りに思っていいだろう。

世界選手権の過去30大会のメダル総数は、360。そのうちの約83%、300個のメダルを上位6カ国で占める結果となった。今後フィギュアスケート界の勢力図はどう変わっていくのだろうか。確かなことは、これからも素晴らしいスケーターたちが、私たちを魅了し続けてくれることだろう。新しいシーズンを楽しみに待ちたい。


<了>







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