学校が始まると増えるのが登下校の際の交通事故です。最も多いのは、小学校1年生、2年生で「魔の7歳」とも呼ばれ特に注意が必要です。
◆新学期の通学路に登場した戦隊ヒロイン
新学期が始まった8日、通学路には久しぶりに登校する児童の姿がありました。そこに、現れたのは交通安全を呼びかける。その名も通学路戦士「パトーラ」です。戦隊ヒロインに扮する村岡麗菜さんは、12年前に交通事故でいとこが亡くなったことをきっかけに交通指導員になりました。少しでも登下校の際の事故を無くそうと今回、初めて登校の見守りに参加しました。
パトーラ 村岡麗菜さん
「やっぱりきょうも元気いっぱい笑顔で登校してくれて、帰りもですね、笑顔で帰ってきてくれたらいいなという風に、改めて強く思っています。」
◆登下校中の事故 小学1年生が最多
福岡県警によりますと、去年、福岡県内で起きた歩行者の人身事故のうち高校生以下の死傷者数では、小学2年生が62人と最も多く、次いで、1年生が54人でした。登下校中の事故に限ると、小学1年生が22人と最多です。このように「7歳」前後の交通事故は多く、「魔の7歳」と呼ばれています。なぜ、「7歳」は危険なのでしょうか?
福岡教育大学 田中敏明名誉教授
「この年齢段階の子どもっていうのは同時に2つ以上のものに注意を向けることが非常に苦手。例えば、もし仮に信号に注目していたらまず車には注意がいかないそういう特徴があります。」
認知能力は、幼稚園児とさほど変わらないのに行動は急激に活発になる時期。これが「魔の7歳」になってしまう一因です。
◆ドライバーが気をつけること
ドライバーはどんな点に気をつければ良いのでしょう?
JAF認定セーフティアドバイザー 城野衣里加さん
「お子さんが登下校をされる時間帯は、極力通学路を避けて別のルートを考えていただくことであったり、あとは小さなお子さん、どうしても急に飛び出したり、走り出したりというようなことが多いので急な飛び出しにも対応できる速度で、低速で運転していただくといったことに注意をしていただきたいと思います。」
また7歳ぐらいの子どもの身長はドアミラー程度の高さしかないため、運転席から見えにくいことにも注意が必要です。
◆親にできること
一方、保護者にできることは。
JAF認定セーフティアドバイザー 城野衣里加さん
「例えば、今まで一緒に歩いていたご自宅周辺の道路であったり、あとは通学路を一緒に歩いていただいて、お子さんの目線になって、一緒にこういうところが危ないからこういうところに気をつけようね、というような話しながら道路を一緒に歩いていただくことが大事かと思います。」
福岡県警春日警察署 交通第一課 壱岐尾大輔課長
「やはり親元離れてですね。一年生になってから初めて交通社会に出ていきますので、一番危険がつきまとっておりますので、よく周りを見てですね。注意してほしいと思います。小学生の皆さん、急に飛び出したり、走り出したりしないで、交通ルールを守って、楽しく登下校してください。」