福岡市の再開発事業「天神ビッグバン」で、イムズ跡地に建設されるビルのプロジェクト発表会がきょう開かれました。「情報受発信基地」だったイムズの後継として、新たな交流拠点を目指します。
本田奈也花アナウンサー「天神ビッグバンが進む福岡市天神です。いよいよきょう、イムズの跡地に新しく建設されるビルが着工しました。外にはベンチなども設置されるということで市民の憩いの場となりそうです」
高さ91メートル・地上20階地下4階建てのビルに
イムズの跡地には、新たに高さ91メートル、地上21階・地下4階建ての複合ビルが建設される計画で、きょう安全祈願祭とプロジェクト発表会が行われました。
三菱地所草野重徳九州支店長「イムズが生み出したイズム、いわゆる『進取の精神』を継承しながら、『福岡文化生態系』福岡の新しい文化を共に創造し続ける開発ビジョンを策定しました」
「エースホテル」出店ルーフトップバーも
核となるのは、京都に次いでアジアで2施設目となる「エースホテル」です。
客室は192室、宿泊者以外も利用できる「ルーフトップバー」を19階から20階に設け、アートや音楽など文化的なプログラムで地域コミュニティの活性化を目指します。
エースホテルインターナショナルブラッド・ウィルソンCEO「すべての人のための目的地。福岡のイノベーションと文化の最高峰を発信する」
地下2階から地上2階はショップやレストランが入る商業施設で、地下2階は天神地下街や隣のワンフクオカビルディングなどとつながります。
天神のランドマークのひとつだった「イムズ」
バブル景気に沸く平成元年=1989年に開業した「イムズ」、外壁は黄金に輝く有田焼のタイルで、地下2階から8階までの吹き抜け空間と曲線を描く「スパイラルエスカレーター」が特徴的なビルでした。
本田奈也花アナウンサー「福岡の皆さんに愛されたイムズの跡地、どういったビルにしていきたいのか教えて下さい」
三菱地所中島篤社長「従来型のものだけじゃなくコミュニティにつながるようなもの、コミュニケーションを促進できるような建物にしていきたい」
新ビルは2026年に竣工予定
福岡のあたらしい文化を共に創造し続ける施設を目指す「天神1-7計画」、ビルの竣工は2026年12月、ホテルの開業は2027年を予定しています。
新しいビルは建物の外装に九州産の木材を使ったパネルと植栽を配置したデザインで、日射熱を40%削減できる省エネ効果も期待されています。
地上部分にはおよそ500平方メートルの広場を設け、ベンチなどを設置します。
「福博であい通り」側は歩道部分を大幅に広げて歩行者が回遊しやすい空間を作ります。
地下2階から地上2階にはショップやレストランなどの商業施設、1階から3階と16階から20階はアジアで2拠点目、九州初進出となる「エースホテル」が入居します。
そして、3階から5階と7階から15階はオフィスです。
およそ3000人が働けるオフィス空間を確保し、カフェを併設したエントランスを設けます。
福岡市の高島市長は「外装には木材と緑をふんだんに取り入れて、天神のビル群の中でもシンボリックなデザインになっています。『多様な交流』と『新しい価値』が生まれる場所になることに期待します」とコメントしています。