建設現場でアスベストを吸い込み肺がんなどを発症したとして、九州の労働者らが建材メーカーに損害賠償を求めた第2陣の裁判で福岡地裁は、企業5社に対しあわせて約1億5000万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。
この裁判は、九州の建設労働者と遺族65人が建材に含まれていたアスベストを吸い込み肺がんや中皮腫などになったとして、建材メーカー16社に1人あたり3850万円の損害賠償を求めたものです。
27日、福岡地裁(上田洋幸裁判長)は一部の企業について「石綿関連疾患に罹患する危険性を具体的に予見することができた」などと指摘。
その上で企業5社に対し原告55人にあわせて約1億5000万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。
九州建設アスベスト訴訟弁護団・山本一行団長「私たちの社会全体で建設メーカーに対し、このような逃げ得が許されないことを明確に突きつけていかなければならない」
一方で、当時の作業場所などによって原告の一部は敗訴していて原告団は控訴する方針です。