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「経営体質が変わらない限り、再発する可能性が極めて高い」生徒4人死傷のBBQ事故 報告書受け理事長が辞職表明

RKB毎日放送 2024年7月4日 14時7分

去年5月、福岡県柳川市の美容専門学校でバーベキューの火が燃え移り、生徒4人が死傷した事故について事故の原因などを解明する第三者委員会が調査報告書を提出しました。

事故の原因となった消毒用アルコールの投入について「理事長がバーベキューコンロの火起こしとして火気厳禁にもかかわらずアルコールの利用を発案した」などとしたうえで「経営体質が変わらない限り、同様の事故が再発する可能性が極めて高い」と指摘しています。

報告書を受けて理事長は辞職を表明しました。

福岡県庁では4日午後、「ハリウッドワールド美容専門学校」の古賀英次理事長に、第三者委員会から事故の調査報告書が手渡されました。

この事故は去年5月24日、柳川市のハリウッドワールド美容専門学校で全校生徒およそ470人が参加してバーベキューをした際20代の男性職員が消毒用のアルコールを炭火にかけたところ爆発的に炎上し生徒4人が死傷したものです。

第三者委員会は、事故の原因となった消毒用アルコールの投入について「古賀英次理事長がバーベキューコンロの火起こしとして火気厳禁にもかかわらずアルコールの利用を発案した」「古賀理事長からの直接の指示はなかったものの、加害職員がコンロの火力を上げることを古賀理事長の意に沿うものと考え、とっさの判断でアルコールをコンロに投入した」などと報告。

そのうえで、「長期にわたり古賀理事長による強権的経営が続く中、教職員には『何を言っても無駄』という職場意識が醸成され、古賀理事長の遵法意識や危機管理意識の麻痺・欠如と相まって引き起こされた重大事故」「経営体質が変わらない限り、同様の事故が再発する可能性が極めて高い」と指摘しています。

第三者委員会(副委員長)・伊藤巧示弁護士「爆発現象が起こった時に態勢が整っていなかったからそれが発生原因だとは考えていないので、むしろそれよりも前の段階のいろいろなところに問題があった」

この報告書を受けて、古賀英次理事長は事故後、初めてとなる記者会見を開きました。

ハリウッドワールド美容専門学校・古賀英次理事長「本日付をもちまして、当法人の理事長の職を辞することといたします」

古賀理事長は辞任を表明しましたが、今後の経営体制については「まったく決めていない」と説明しました。

ハリウッドワールド美容専門学校・古賀英次理事長「(Q責任逃れのように見えるが自ら体制を作っていく考えはないのか)はいございません」

この事故をめぐって警察は、アルコールを注いだ男性職員や、現場にいた理事長ら3人を今年1月、業務上過失致死傷の疑いで書類送検しています。

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