こどもは大人に比べ熱中症になりやすいと言われている。危険な暑さが続く時期、特に注意すべき事を専門家に聞いた。
子どもは脱水になりやすい
7月に入り各地ですでに危険な暑さが続いている。
街で聞くとー「暑すぎると危険だなと思う。子どもが小さいので急になにかあったら困る。なるべく水分をこまめにとって日陰をなるべく歩くようにしています」
北九州市立八幡病院・名誉院長で医師の伊藤重彦さんによると、こどもは大人と比べ熱中症になりやすいという。
北九州市立八幡病院 伊藤重彦名誉院長「こどもが熱中症になりやすいひとつの原因は、脱水に大人以上に早くなりやすいという特徴がある。大人と比べるとこどもは体の組織の中の水分の量は多いが、その分水分が体から出ていきやすい、目に見えない水蒸気が大人より倍くらいの量出ていくため、早く水が足りなくなる」
伊藤医師によると体の水分量は、大人が60%から70%に対し、こどもは、70%から80%。
しかし、汗が出ていく体の表面積は、体重当たりにするとこどもの方が大きいため、失う水分の割合も大人より多くなるという。
そのため、こどもの方が脱水を起こしやすい。
地面から照り返す熱の影響を受けやすい
そしてもうひとつの理由が、地面から照り返した熱の影響を受けやすいこと。
北九州市立八幡病院 伊藤重彦名誉院長「アスファルトや砂場の近くに行った時、足元がじわっと熱い感じを持つと思う。照り返しの輻射熱については、環境の温度と、1メートル以上高い場所のの温度は7~8℃違うこともあります。大人が日傘をさして顔の周り、ちょっと風があって涼しいなと思っていても、ベビーカーに乗っているこどもは汗をかいていることがあるという危険性を認識しておく必要があります。」
大人ができるこどもの熱中症対策
・外遊びをする2~3時間前から水分補給をさせる。
・照り返しの影響を受けやすいアスファルトや砂場で長時間遊ばせない。
・家の庭や周囲で遊ばせる際は、温度を下げる打ち水が効果的。