交際相手の家のごみ箱に死産した赤ちゃんの遺体を遺棄したとされるベトナム国籍の技能実習生の裁判。8日の被告人質問で技能実習生は、「妊娠したら帰国させられると思い怖くて誰にも相談できなかった」と述べました。
ベトナム国籍のグエット被告
起訴状によりますと、ベトナム国籍の技能実習生グエン・テイ・グエット被告は、今年2月、出産した男の赤ちゃんの遺体をビニール袋に入れ、交際相手の家のごみ箱に遺棄したとされています。
司法解剖の結果、赤ちゃんは死産でした。
「遺棄していない」無罪を主張
グエット被告はこれまで「遺棄していません」と起訴内容を否認し、無罪を主張しています。
「ごめんなさいと泣いて謝るだけ」
8日の被告人質問で妊娠した際の心情などを尋ねられたグエット被告は、「妊娠したら帰国させられると思いとても怖くて誰にも相談できなかった」と答えました。
また、事件当日のことについて尋ねられると、「赤ちゃんは生きているように見えず、ごめんなさいと泣いて謝るだけでした」と説明。
そのうえで、「目の前にごみ箱があったから置いただけで、病院から戻ってから赤ちゃんを埋葬するための方法を見つけようと思っていた」としてあらためて「遺棄」については否認しました。