連日厳しい暑さが続き、9日は福岡市や太宰府市で36℃を超えるなど、各地で猛暑日となりました。
そんな猛暑の中、「街を走る」ある職業を取材しました。
猛暑の街を走る人力車
博多人力屋 神谷嘉三(かみたに・よしみつ)代表「ご案内します。出発します」お客さん「お願いします」
福岡市博多区で人力車を展開している神谷さんです。
7月に入り、街が博多祇園山笠でにぎわっていることもあり、観光客を中心に多い時は1日に10人以上のお客さんを乗せています。
博多人力屋 神谷嘉三代表「実際の舁き山笠が街を動くのは明日からなんですよ」お客さん「明日からなんですか」
神谷さん「明日からです。この辺も動きますね」
博多人力屋 神谷嘉三代表「この時期だけの貴重な風景があるので(案内に)熱がこもりますよね」
長い歴史を刻んできた神社やお寺について乗客に語りながら、30分から1時間かけて博多の街を回ります。
総重量200キロ超えに加え連日の猛暑
その人力車、重さはおよそ80キロ。お客さんを2人乗せると、合計で200キロを超えることもあります。
さらに連日の暑さ。この日、正午過ぎには気温計の表示が36℃を超えていました。
博多人力屋 神谷嘉三代表「先週、たまたま立て続けに2時間ぐらい走って、本当にやられました。まさに熱中症の症状で、途中まだお客さんが乗車されている状態で頭がクラクラしてヤバいと。ちょっと途中でお客さんに申し訳ないと言って短縮していただきました。28年やっています。(今までそんな経験は)ないですね」
福岡県内では9日、太宰府市で36.8℃を観測したほか、福岡市や北九州市・飯塚市でも今年最高の気温となりました。
「経験のない暑さ」に奪われる体力
山笠期間中の今は書き入れ時ですが、連日の猛暑に、体力を奪われていると神谷さんは話します。
博多人力屋 神谷嘉三代表「だいたいこの梅雨どきにこの気温と暑さは経験がないので大変です。水分補給とか、塩分補給、スポーツドリンクとか。あと保冷剤で体を適度に冷やしながら対応しています」