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きっかけは”エアコンのつけ忘れ”「暑い。なんでつけてくれんかったと?死ね」 発言した男子児童に担任が「一緒に死のうか」 廊下に連れ出し窓際で

RKB毎日放送 2024年7月22日 17時59分

6月中旬、福岡県粕屋町の小学校で、命を軽視する発言をした6年の男子児童に対し男性教諭が「一緒に死のうか」と言った問題。

担任がエアコンをつけ忘れたことが、ことの発端だったことが分かりました。

目撃した複数の児童が「先生、やめてください」と制止しており、学校側は体罰があったことを認め「許されないこと」と謝罪しました。

「先生やめて」目撃した児童が制止

問題が起きたのは、6月11日。4時間目の授業が始まる前の休み時間のことでした。

福岡県粕屋町の小学校で、担任の男性教諭が命を軽視する発言をした6年の男子児童を廊下に連れ出し、肩に腕を回して「一緒に死のうか」と言ったものです。

教諭はなぜ「一緒に死のうか」と言ったのか。何が起きたのか。学校と教育委員会が、7月19日に開いた保護者への説明会で、当時の状況が明らかにされました。

学校の説明によると6年生の男子児童が、担任の男性教諭が教室のエアコンのスイッチを入れ忘れていたことに不満を持ち「暑い、なんでつけてくれんやったと、死ね」と発言をしました。

この発言について別の児童から聞いた男性教諭が、「どうして死なないかんと?」となどと男子児童に問いただしました。

しかし返事がなかったことから男性教諭は、男子児童を教室の外の廊下に連れだし肩に腕を回して、窓際で「一緒に死のう、一緒に飛び降りるか」と言ったということです。

怖くてしゃがみこんだ児童に、『立て』

学校側の説明「男性教諭が当該児童の首に手をあてて『首を絞めて殺すか』と聞きました。怖くてしゃがみこんだ児童に、『立て』といって腕をつかんで持ち上げ、立たせようとしました」

その後、男性教諭と児童は一度、教室に戻り話しをしますが、児童の謝罪がなかったとして、教諭は、「やっぱり死のう」と言って泣いている児童の手をひっぱりながら引きずり、階段まで移動したということです。

教室で目撃した4人の児童から、「先生、それはさすがにやりすぎです、やめてください」と制止する声が上がり、そのうちのひとりは男子児童に『大丈夫?』と声をかけました。

教諭が防火扉を蹴る・叩く「怒りの大きさを伝えた」

学校側の説明「男性教諭は、防火扉のところまで行き、防火扉を2回蹴る、1回たたくなど、大きな音をたてることで、自分の怒りの大きさを男子児童に伝えています」

保護者説明会で学校側は、男性教諭の指導のうち「泣いている男子児童を引きずって階段まで連れて行った行為」を体罰と認め、謝罪しました。

学校側の謝罪「決して許されることではなかった。もう一度、学校づくりを進めていきたいと思います本当に申し訳ありませんでした」

一方、保護者からは、その後の学校の対応にも批判の声があがっています。

児童への聞き取りは1か月後 学校の対応に保護者から批判

男性教諭は、その日の夜に男子児童の保護者に説明し謝罪したということですが、学校が把握したのは2日後でした。

13日、学校は、保護者からの電話で今回の事案を把握したものの、聞き取りを行ったのは男性教諭のみ。

児童らへの聞き取りやアンケート調査を行ったのは、約1か月が経った7月8日でした。

説明会では、保護者から「対応が不適切で、事実確認が不十分だ」と批判する声も上がりました。

保護者「ことなかれ主義、話を大きくしたくないそういう風にみえてしまう。適切に対応していたら1週間で終わっていた、学校が信頼を失うこともなかった、信用をしろというほうが難しい」

粕屋町教育委員会によりますと、男性教諭は、「いきすぎた指導があった」と話し、反省しているということです。

粕屋町教育委員会は、今後、男性教諭の処分を検討するともに、「信頼回復に向けて、子どものケアを最優先に学校を指導してきたい」とコメントしています。

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