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「フェンシングは絶対向いていない」と語っていた福島史帆実選手 高嶋理紗選手と団体で銅メダル 「タレント発掘事業」で見出された2人の才能

RKB毎日放送 2024年8月5日 18時43分

パリオリンピック™・フェンシング女子サーブル団体で銅メダルを獲得した日本。

メンバーの福島史帆実選手と高嶋理紗選手は福岡県の「タレント発掘事業」で才能を見出され、フェンシングを始めました。

タレント発掘事業の修了生でオリンピックのメダリストになったのは2人が初めてで、指導した講師や後輩からも喜びの声が聞かれました。

タレント発掘事業21年目で初の五輪メダリスト

福岡県立スポーツ科学情報センター通称「アクシオン福岡」です。

ロビーには福岡県の「タレント発掘事業」を修了し、パリオリンピックに出場している8人の選手を紹介するパネルが展示されています。

フェンシング女子サーブル団体で銅メダルを獲得した宗像市出身の福島史帆実選手と大牟田市出身の高嶋理紗選手はこの事業の修了生です。

福岡県スポーツ振興センター 手島和人 スポーツ推進課長「タレント発掘事業が始まって21年目になりますが、初のオリンピックメダリストが出て、本当にうれしいと思います。」

2004年に始まった福岡県の「タレント発掘事業」

身体能力の高い小中学生を探して、適性のある競技の指導者とつなぐことで、世界で通用するトップ選手を育てようという取り組みです。

走り幅跳びからフェンシングに転向

福島史帆実選手(2013年当時:高校3年生)「フェンシングが向いているよ」って誘われたのがきっかけです。陸上をやっていたので道具も使わないし、フェンシングは対人競技だし、絶対向いていないと思いました。」

走り幅跳びからフェンシングに転向した福島選手。

最初は半信半疑でしたが、持ち前の瞬発力と練習の積み重ねで頭角を現し、パリオリンピックの代表に選ばれました。

高嶋理紗選手はソフトボールからフェンシングに

高嶋選手は小学生の頃、ソフトボールをしていましたが、フェンシングに取り組む姿が日本オリンピック委員会の目に止まり、中学生の時にJOCエリートアカデミーのメンバーとなりました。

「本気で泣きました うれしくて」

タレント発掘事業で2人を指導した野元伸一郎さんです。

現在は、福岡県古賀市にある玄界高校でフェンシング部の監督を務めています。

野元伸一郎さん「感激といいますか感動というか本当本気で泣きました。うれしくて。私の夢を実現してくれたし高嶋は小学校、福島は中3ぐらいから見てるので、そういった子たちが成長していって世界に行ってなおかつメダルを獲った。本当に親心に近い感じがあってなんとも言えない感動ですね」

後輩たちにも刺激

パリオリンピックで5個のメダルを獲得した日本。

代表選手の活躍に高校生も刺激を受けています。

玄界高校 フェンシング部 増永茉樹 主将(2年)「やっぱり憧れの先輩だと思うし野元先生からの教え子がそうやって銅メダルを獲ってて、その人から教えてもらっていることがとても嬉しいなと思います」

タレント発掘事業で適性を認められ、野球からフェンシングに転向した松永純大さんは・・・

玄界高校 フェンシング部 松永純大 主将(2年)「地元の先輩でもあるし福岡タレント発掘事業の先輩でもあるのでやっぱり自分もその場に立ちたいと思ったし、自分は個人団体で金メダルとれるようにがんばりたいと思っています」

知事「夢を持つことの素晴らしさ、努力の大切さ示した」

事業開始から20年でこれまでの修了生は473人。

初めて修了生からメダリストが誕生したことに福岡県の服部知事は、「未来を担う子どもたちに夢を持つことの素晴らしさ、努力の大切さを示した」とコメントしています。

タレント発掘事業は福岡県が全国に先がけてはじめた事業で、その後、全国各地に広まりました。

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