「屋根が壊れている」などとうそをついて、高額なリフォーム代金をだまし取る悪質業者による被害が広がっています。
警察はすぐに契約をせず、不安に感じたら相談するよう呼びかけています。
不安あおり契約させる
悪質なリフォーム業者によるトラブルが多発していることを受け、福岡県瓦組合と筑後警察署は8日、注意喚起を促すイベントを行いました。
福岡県瓦組合 熊谷裕二 理事長
「まず手口としては、穴を見つける。瓦が欠けたりとか、年度の剥がれとかを指摘するやり方がほとんど」
「屋根の点検商法」に関するトラブルは年々、増加傾向にあります。
全国の消費生活センターには2022年度、2885件の相談があり、2018年度のおよそ3倍に増えています。
福岡県の消費生活センターには去年65件の相談があり、警察は「関東の悪質リフォーム業者が福岡県内でトラブルを起こすケースが増えてきた」と話しています。
福岡県警筑後警察署 平野勝広 生活安全課長
「『点検して下さい』とか呼んでもいないのに、いきなり訪問してくる。『このままじゃ、雨漏りしますよ』と不安を煽ってきます」
福岡県瓦組合と警察は、チラシやステッカーを戸建て住宅に配布するなどして、悪質なリフォーム業者に注意するよう呼びかけています。
悪質な手口の実例
悪質リフォーム業者による「屋根の点検商法」その手口はどのようなものがあるのでしょうか。
劣化などの不具合が生じていないのに、「この状態だと雨漏りする」「すぐに工事をやった方がいい」などと告げ、高額な料金で契約を結ばせようとします。
屋根にのぼることはめったにないことから、業者に言われると「そうなのか」と思ってしまう人も多いといいます。
特に一人暮らしの高齢者は狙われやすいということです。
さらにひどいケースでは、「無料で点検する」などと言って屋根に登り、バキッと壊してしまう。
そして撮影した写真を見せ「すぐに修理が必要」などと不安にさせ、契約をその場ですぐに取ろうとするケースもあります。
また、「台風が来る前に修理した方が良い」や「火災保険を使えば良い」などと言ってくるケースもあるということです。
契約解除しようとすると・・・
訪問販売の場合、8日間以内であれば契約解除=クーリング・オフすることができます。
しかし、クーリング・オフをしようと連絡すると・・・
「できない」「違約金が発生する」などとうそをついたり、威迫して困惑させたりするトラブルも発生しています。
警察などの相談窓口
警察は不安を感じたり、被害にあったりした時は、警察や消費生活センターなどに相談するよう呼びかけています。
警察相談ダイヤル「#9110」
消費者ホットライン「188」