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きっかけは県の「タレント発掘事業」元はソフトボール選手だったパリ五輪メダリストのフェンシング転向 反響大きく 予約すれば誰でも測定会に参加可能

RKB毎日放送 2024年8月21日 13時37分

パリオリンピック™のフェンシング女子サーブル団体で銅メダルを獲得した高嶋理紗選手。

その才能を見出した「福岡県タレント発掘事業」への関心が高まっています。運動能力などを評価する測定会には多くの小学生が参加しました。

銅メダリスト・高嶋理紗選手

20日、福岡県の服部知事を表敬訪問したのは、大牟田市出身でパリオリンピック・フェンシング女子サーブル団体の銅メダリスト・高嶋理紗選手(25)。高嶋選手は、福岡県がトップアスリートの育成に取り組む「タレント発掘事業」に参加したことがきっかけでフェンシングを始めました。

高嶋理紗選手「たくさんの方に応援していただいてそれが試合で頑張る力になりましたし、このメダルという結果につながって感謝しています」

福岡県 服部誠太郎 知事「タレント発掘事業から初めてのメダリスト誕生ということで、本当におめでとうございます。」

2004年に始まった福岡県の「タレント発掘事業」

2004年に始まった福岡県の「タレント発掘事業」

身体能力の高い小中学生を探して、適性のある競技の指導者とつなぐことで、世界で通用するトップ選手を育てようという取り組みです。

高嶋選手は小学生の頃、ソフトボールをしていましたが、タレント発掘事業でフェンシングの才能を見出され、中学生の時にJOCエリートアカデミーのメンバーに選ばれました。

高嶋理紗選手「タレント発掘事業を通してフェンシングと出会って、本当に自分に合っているのか分かりませんでしたけど、こうやってオリンピックでメダルを獲得できて、フェンシングを始めて良かったなと思いましたし、どんな状況でも温かく見守って頂けたことに感謝しています。」

事業開始から20年でこれまでの修了生は473人。

今回のパリオリンピックには8人出場しましたが、修了生でメダルを獲得したのはフェンシング女子サーブル団体銅メダルの高嶋理紗選手と福島史帆実選手が初めてです。

五輪後の測定会、小中学生約80人が参加

そして、未来のオリンピアンが再び誕生するかもしれません。

福岡県春日市では20日、タレント発掘事業に申し込んだ小学4年生から中学1年生、およそ80人が測定会に参加しました。

ドッジボールや25メートル走など4つか5つの運動に挑戦し、自分の強みがどこにあるのか能力を測りました。

小学5年生「自分の得意分野が見つかればいい。野球をしたいが向いてなかったら違うスポーツができます」「サッカーをやってみたい。今は剣道をしています。剣道は力だけだから、足がどれだけ早いか立ち幅跳びがどれくらいか知りたかった」

小学4年生の母親「オリンピックがあって子供が活躍できるものがあったらいいなと、子供はいろいろスポーツをやってみたい。これと決めつけずにいろいろ見てもらいたい」

福岡県スポーツ振興センター 木下直洋さん「午前10時開始でしたが多くの参加者がいました。修了生がオリンピックに出て銅メダルを獲得した反響がでていると思います。」

3次選考に合格→プログラム受講へ

測定会では「25メートル走」や「反復横跳び」、「ドッジボールを投げるスピードの測定」などが行われ、参加者には自分の強みなどが記載された評価表を渡します。

1次選考で光るものが見出された人は2次選考、3次選考と進み、合格すれば、福岡県タレント発掘事業のプログラムを受講することが出来ます。

「能力開発・育成プログラム」は毎週土曜日に実施され、トップアスリートに必要な能力や知識を身につけていきます。

子供の隠れた才能を見出すタレント発掘事業は、福岡県が全国に先がけて実施してきました。

今年度の測定会は10月まで実施されていて、ホームページなどで予約すれば誰でも参加することが出来ます。

福岡県タレント発掘事業を修了し、今回のパリオリンピックに出場した選手8選手。

元々は別の競技を行っていました。能力に応じて可能性のある競技への転向を勧められました。

修了生から初のオリンピックメダリストが誕生したことで、注目を浴びた「福岡県タレント発掘事業」について、高嶋選手は、「自分の目標だったり、夢に向かって最後まで諦めずに頑張れば達成できるというのを伝えたい」と話していました。

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