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「資さん」240億円で買収「成長性を高く評価された価格設定。一番高く売れる時期」専門家が分析 すかいらーくHDで拡大も

RKB毎日放送 2024年9月9日 19時33分

先月6日、北九州市に本社を置くうどんチェーン「資さん」は外食大手「すかいらーくHD」に全株式を売却し、すかいらーくグループの傘下に入ると発表しました。専門家は「資さんの成長性が高く評価され、一番高く売れる時期だった」と分析しています。

1976年に北九州市戸畑区で創業した「資さんうどん」

人気ナンバーワンの「肉ごぼ天うどん」をはじめ、丼やカレー、北九州名物の焼きうどんなどメニューは100種類以上。

創業当初から愛されているおでんに、年間に530万個以上売り上げるぼた餅も人気です。

若松康志記者「外食チェーンのすかいらーくHDが、北九州のソウルフード、資さんうどんを買収すると発表しました」

今月6日、外食大手のすかいらーくHDは、投資ファンド「ユニゾン・キャピタル」などから「資さん」の全株式を取得すると発表。

買収額は240億円で、来月上旬に株式の譲渡を予定しています。

北九州市民(女性)「あらまぁ、どうしてやろうかと思ったけど。自分が子供の時、土曜日の学校帰りは資さんうどんだった。懐かしい素朴な味のイメージがあるので、そういうのは続けていって欲しいなと思います」

北九州市民(男性)「今までの味が保てるかなというのはありますね」

北九州市民(女性)「ぼた餅が好きですね。どんどん広がってくれれば、食べる所が増えるので嬉しいです」

現在、福岡県を中心に約70店舗を展開する「資さんうどん」

今年の冬には東京進出も予定されていました。

屋号やメニューなどは引き継ぎ、新規地域への進出および出店の加速、海外市場への挑戦を目指したいとしています。

東京商工リサーチ北九州支店・緒方賢治リーダー「資さんの年商は120億円余りと言われていますが、現状は新規出店などでコストも膨らんでおり、年間億単位の利益計上には至っていないとされています。今回の240億円というのは、資さんの成長性を高く評価された価格設定だったと思います。このタイミングが一番高く売れる、そういう時期だったんだと思います」

すかいらーくHDは、ファミリーレストランの「ガスト」や「バーミヤン」など全国におよそ3000店舗の飲食店を展開しています。

東京商工リサーチ北九州支店・緒方賢治リーダー「すかいらーくは20以上のブランドを展開しています。サポート体制であったりとか、豊富な人材を抱えるという強みがあります。新たなブランドを一から立ち上げて、経営を軌道に乗せるまでには時間を要します。ただ、資さんのブランドは定着していますし、グループ化することによって、事業規模を拡大するのが早期に実現できます」

今回の「資さん」買収にあたってすかいらーくHDは「北九州のソウルフードとして愛され続ける資さんの味・歴史を尊重し、大切に守り続けたい」とコメントしています。

また、資さんの佐藤崇史社長は、SNSで、「豊富な経営資源を活用させて頂くことが出来る素晴らしいパートナー」「引き続き、私は代表取締役社長として資さんの発展に邁進していて参ります」とコメントしています。

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