10日に死んだ福岡市動物園の12歳のメスゾウについて市は、解剖結果を明らかにしました。ゾウヘルペスウイルスを発症した時にみられる出血傾向がみられたものの死因の特定にはいたっていない、としています。今後、山口大学と北海道大学に採取した臓器などを送り、さらに詳しい検査を実施するということです。
消化管の粘膜などから出血
福岡市は、10日に死んだ福岡市動物園の12歳のメスのゾウについて、11日にかけて獣医師立ち会いのもと解剖を実施しました。
市によると、心臓の内膜や胃・大腸などの消化管の粘膜、外陰部の粘膜などにゾウヘルペスウイルスを発症した時にみられる出血傾向が確認されたということです。
ただ、死因の特定にはいたっていないとしています。
検査サンプルで詳細検査を実施
市は今後、採取した主要な臓器やリンパ節などの検査サンプルを山口大学と北海道大学に送り、詳しい検査を実施することにしています。
「残る3頭のためにも死因究明したい」
福岡市は、「残りの3頭のゾウを大事に育てていくために死んだ原因をしっかり究明して再発防止に努めたい」と話しています。
7月30日にミャンマーから到着
死んだメスゾウは、7月30日にミャンマーからやってきた4頭のゾウうちの1頭で、9月5日に右後ろ足をひきずる様子が確認されたあと、定期のゾウヘルペスウイルスのPCR検査で陽性と判明していました。
抗ウイルス薬を投与していましたが食欲の低下が見られ、10日にゾウ舎の中で急に倒れこみ死んだのが確認されました。
ほかの3頭のゾウの健康状態に問題はないということです。