まだまだ暑い日が続いていますが、暦の上では秋です。
食欲の秋におすすめの魚は何か鮮魚市場で取材しました。
海水温上昇の影響で、これまであまり見なかった魚も多く見ることができました。
福岡はもとより九州・西日本各地から新鮮な魚介類が集まる福岡市の中央卸売市場=通称:長浜鮮魚市場です。
13日は、どんな魚が取引されたのでしょうか?
水揚げされていたのは、福岡市西区・小呂島の近海で獲れた「カンパチ」です。
福岡魚市場・貞兼清治 取締役
「脂が乗って刺身でおいしい」
長浜鮮魚市場で36年魚を見続けてきた貞兼さんに話を聞きました。
福岡魚市場・貞兼清治 取締役
「一般的に出回っているのは養殖ものなんですけど。天然(のカンパチ)は貴重品ですね」
これらのカンパチは、スーパーなどで刺身として並ぶということです。
赤いダイヤモンドともいわれる高級魚の「ノドグロ」は今月1日に漁が解禁されたばかりです。
山口県産や対馬産のノドグロは、脂が乗っていてオススメです。
1年中漁獲されるタイも秋に旬を迎えます。
福岡魚市場・貞兼清治 取締役
「タイもこれから。水温が下がれば下がるほど脂を蓄えますので、よくなる」
連日の猛暑で海水温も上昇しています。
「磯焼け」という現象が起き、魚介類の生育環境が大きく変わってきているのです。
福岡魚市場・貞兼清治 取締役
「これは福岡産のアワビですね。これは玄海島の素潜り漁。アワビもサザエもそうですけど、海藻をエサにしているので、数量も極端に少ないですね。価格も高いです」
もともと南の海で獲れていた魚も多く並ぶようになってきました。
そのひとつが「アカハタ」です。
白身でおいしい魚ですが、その多くは香港や台湾など海外に送られていると言います。
13日も香港から魚を見定めに来ていました。
香港の料理人
「(Q福岡の魚おいしいですか?)おいしいよ、脂いっぱいで」
秋の味覚といえば「サンマ」です。
福岡魚市場・貞兼清治 取締役
「例年よりは獲れていますけど、サイズは去年より大きいですね。1匹100円とかそういう相場はないと思いますけど、食べられるんじゃないですか今年は」
秋は、始まったばかり。
旬の魚がこれからどんどん増えていくと言います。
福岡魚市場・貞兼清治 取締役
「ほとんどの魚がいまから良くなります。腹いっぱい魚食べてほしいですね」
長浜鮮魚市場の取り扱い漁は例年に比べて減っていて、卸売価格が上昇しています。
福岡魚市場の貞兼さんによると、猛暑で漁師が漁に出る回数を減らしていることが理由の一つになっているということです。