大麦が記録的な不作となっていることから佐賀県江北町の町長が農業共済組合に対し、麦農家への支援を要望しました。規格外の麦が多いため国からの交付金が受けられず、共済金も受けられない状況だということです。
佐賀県江北町の山田恭輔町長は24日、佐賀県白石町の佐賀県農業共済組合杵島支所を訪れ江北町の麦農家への支援を要請しました。
江北町では今年2月から5月にかけて、雨が多く、日照不足となった影響で二条大麦の収穫量のおよそ50%が規格外麦になる見通しです。
麦による収入の8割は国からの交付金ですが、規格外麦は交付金の対象外です。
一方、農業共済では収穫量が少ない場合に共済金が支払われますが、規格外麦でも収穫として扱われるため、共済金の支払い対象となりません。
麦農家 田中宏之さん「私は、農業を始めて50年近くになりますけど、今回のような収穫は初めてでしたね。この状態が続けば、麦を作っていく人がなくなってしまうんじゃないかと思いますよ」
要請に対し農業共済組合は「共済金の制度を変えることはできないが何ができるかを今後協議していきたい」としています。