世界的に需要が高まる半導体の最新技術や製品を集めた展示会が福岡市で開かれています。
マリンメッセ福岡
マリンメッセ福岡で25日から開かれている九州半導体産業展。
関連企業261社が出展し、家電製品や電気自動車に使われる半導体や、半導体工場に必要なロボットアームなど関連する様々な最新技術が展示されています。
電気の流れを制御するパワー半導体
RKB 金子壮太記者「6人がかりでタイミングよくスイッチをオンオフすることで回るモーター。実はこれが半導体の役割なんです。」
電気の流れを制御するパワー半導体を福岡市西区の工場で生産している三菱電機。
新たな素材を使って開発されたこちらの製品は従来に比べ電力損失をおよそ9割も低減させることができるそうです。
三菱電機 応用技術統括 山田順治さん「九州は半導体としての母体があります。造船や電気機器、化学産業の豊富な企業がありますので連携をして新しい産業を九州で起こしていきたい」
半導体分野で売り上げの5割めざす企業
もともと自動車工場内の運搬機械をメインに製造している熊本県の平田機工は、今後は新たに開発した小型省エネモーターを搭載した運搬機械を半導体業界に売り込んでいきたいとしています。
平井機工 笹井浩二 部長「半導体分野が3割くらいの売り上げだったが、これから売り上げの5割を目指している。」
「TSMC」の熊本進出で期待高まる
半導体に特化した展示会が九州で開かれるのは今回が初めて。
台湾の半導体大手、「TSMC」の熊本進出を契機に期待感が高まっています。
半導体産業展実行委員会 安浦寛人 実行委員長「九州は半導体産業に関しては日本の3割~4割つくりつづけてきた。台湾と同じような世界的なポジションをとっていけるんじゃないかと思います」
課題は人材育成
福岡県内には400社を超える半導体関連企業がありますが課題は人材育成です。
会場ではセミナーも行われ、半導体を学ぶ学生や企業の関係者が熱心に聞き入っていました。
学生「半導体の最先端の技術を使って研究をしてみたい」
半導体セミナー来場者「半導体事業の環境情勢がどのようになっているのかというのを聞き出せたらなと思ってきた」
かつて世界の半導体の2割を生産してきた九州。
新たなシリコンアイランドを目指し、国内外からの企業の集積と地場企業のこれからの動向に注目が集まります。