指をセンサーにかざすだけで決済ができる生体認証サービスが、福岡市天神の商業施設内に期間限定で導入されました。
指紋ではなく指の静脈を読み取るため偽造されにくく、開発した企業は、利用店舗を増やし人手不足の解消にもつなげていきたいと話しています。
手ぶらで買い物ができる
福岡市の西鉄天神福岡駅に直結している商業施設・ソラリアステージ。生体認証サービスが導入されたのは、施設内に26日オープンしたポップアップストアです。(10月28日までの期間限定)
RKB 三浦良介記者「財布やスマートフォンがなくても、手ぶらで決済ができるレジが導入されました」
東武鉄道と日立製作所が共同で開発した生体認証サービス「SAKULaLa(サクララ)」
人差し指・中指・薬指の3本の指をセンサーに2秒間かざすと、指の静脈をセンサーが読み取って決済します。
クレカ情報や免許証などを指の静脈情報と紐づけ
利用するには、専用サイトで住所や電話番号、クレジットカードの情報などを入力し、運転免許証かマイナンバーカードと紐付けます。
その後、指をセンサーにかざして登録完了です。
日立製作所・セキュリティサービス本部 清藤大介 主任技師「指をかざすだけでお支払いができるのが一番のメリットになっています。指紋は表面にあるものなので、偽造されてしまうおそれはあるんですけれども、静脈の場合は、指の中にあるものなので、偽造が難しいというのもメリットです。」
開発した日立製作所によると、指の静脈による生体認証サービスは、指先が荒れると読み取りにくくなる指紋認証や、顔認証よりも制度が高いということです。
また、年齢情報も登録するため、お酒やタバコを購入する際に年齢確認をしなくて済むといいます。
ポイントカードと紐付けておけば、ポイントも自動で付与されます。
アバターが接客
また、こちらの店舗では生成AIなどの技術を活用したアバターが接客を行っていました。
記者「おすすめはなんですか?」アバター「私のおすすめはホットアイマスクセットです」記者「おすすめはこちらのアイマスクということで購入したいと思います」
西日本では初めて
指の静脈による生体認証サービス「SAKULaLa(サクララ)」は、現在、埼玉県のスーパーなど関東エリアの5店舗で導入されていますが、西日本では初めてです。
東武鉄道・経営企画本部 安齋秀隆 課長補佐「2025年度に東武グループで、もう少し拡大をしていくほか、関西の家電量販店、上新電機での導入が決まっています。また2026年度中には、コンビニのファミリーマートでの導入も決まっています。今回初めて福岡で導入いただきましたけれども、皆様に日常使いいただけるように、より多くの店舗を増やしていきたいと考えています。」
「2026年度までに100店舗」導入めざす
指の静脈による生体認証サービス「SAKULaLa」は2026年度までに100店舗で導入を目指しています。
店舗側の人手不足解消や買い物客の利便性向上が期待されるこのサービス。
日立製作所の担当者は、スーパーなどのレジだけではなく、ホテルでのチェックインや、スポーツジムなどでの会員証提示、病院の診察券の代わりなど、利用できる場所をさらに増やしていきたいと話しています。