去年、福岡県久留米市の自宅マンションで、小学校教員の妻を殺害したなどとされる男の裁判員裁判。
26日、法廷には検察側の証人として妻の遺体を解剖した医師が出廷し、遺体の解剖結果などについて証言しました。
殺人と死体遺棄の罪に問われた被告殺人は否認起訴状などによりますと、久留米市の無職・渡辺司被告(42)は去年9月、自宅マンションで小学校教員の妻・彩さん(当時35)の首を圧迫して殺害したうえ、約1か月間遺体を放置していたとして、殺人と死体遺棄の罪に問われています。
25日の初公判で渡辺被告は、死体遺棄の罪は認めましたが、殺人罪について起訴内容を否認。
弁護側も「彩さんは自殺した」と主張しました。
出廷した解剖医被害者の首の骨折「自傷では起こりがたい」26日は彩さんの遺体を解剖した医師が検察側の証人として出廷し、喉仏の下にある骨に残っていた骨折の痕について、「自傷では起こりがたい」などと証言し、自殺の可能性が低いという見解を示しました。
また、彩さんが抵抗した痕跡が確認されなかったことから、「睡眠薬やアルコールを摂取させられるなど、何らかの理由で抵抗できない状態だった可能性も考えられる」と述べました。
一方、反対尋問で弁護側から「窒息死した遺体に見られるうっ血などの特徴が、彩さんの遺体に認められなかった理由」について問われ、「腐敗が進んでおり、死後変化の影響が考えられる」と回答しました。
判決は来月21日に言い渡されます。