「フェムテック」という言葉をご存じでしょうか。
フィメールとテクノロジーをかけあわせた造語で、女性の健康課題を最新技術で
解決しようとする商品やサービスを指します。
今、どんなものがあるのか、気軽に使えるものはあるのか、一部をご紹介します。
「こんなものほしい」から生まれた商品
女性の健康課題の解決を目指す「フェルマータ」社。
世界各国でうまれたフェムテック製品の一部を見せてもらいました。
フェルマータ CEO 杉本亜美奈さん
「これ驚かれるんですけれど、搾乳器です」
乳房の形をした搾乳機。イギリスの会社が開発・販売している商品です。
フェルマータ CEO 杉本亜美奈さん
「これブラの中に入れてここに乳首がはいるんですけれど、赤ちゃんの口の動きを研究して。口の動きを何パターンかあるらしくてそれで徐々にミルクを出していく、それがこれできるので痛くもなくハンズフリーで。働きながらも搾乳ができるものが欲しいという声からうまれた製品です」
フェムテックによる経済効果 約2兆円に
こうした女性の健康課題を最新の技術で解決へと導く「フェムテック」。
その市場は拡大していて、経産省によりますと、来年には、フェムテック活用による日本国内の経済効果が2兆円にのぼると推計されています。
膣トレグッズ
妊娠や出産、更年期を機に女性が悩む「尿漏れ」を改善してくれるアイテム。
膣に入れて力をかけると、連動するアプリに表示されたボールが動き、ゲーム感覚でトレーニングができます。
フェルマータ CEO 杉本亜美奈さん
「尿漏れが続くと子宮脱といって子宮が外に出てしまう、手術をしなければいけない。イギリスでは、患者さんに手術をするのと、事前にこれを渡してトレーニングしてもらうのと、どちらが費用対効果がいいか比較し、膣トレのほうがいいというのが分かったので、無償で出している病院もあります。保険適用です。」
月経カップとショーツ
海外の商品が日本のマーケットに入ってくるのはもう少し先になりそうですが、
現在日本では、膣内に入れて経血をためる月経カップやショーツ自体が経血を吸収してくれるサニタリーショーツなど生理の悩みを解決する「フェムテック」商品がスーパーなどで手軽に購入出来るようになりました。
RKB 下濱美有記者
「イオンの日用品売り場には生理用品がずらりと並んでいますが、その中にはフェムテック特集と題しフェムテックの商品が多数取りそろえられています」
「イオン九州」では、おととしから九州18の店舗でフェムテック専用の売り場を展開しています。
イオン九州 H&BC商品部 藤井三布紗さん
「話題になっているというところもありますし、従業員同士で話をしてみても見たことがなかったとか使ったことがないとか知らなかったという声もたくさんありますので、少しでも多くの方に知っていただけたらいいなと思って品揃えしています」
売り場に並ぶのはデリケートゾーン専用のソープやオーガニック素材の生理用ナプキン、妊娠しやすい時期を教えてくれるおりものシートなど。その中で注目のものを生理用品などを手がける企業の担当者に聞きました。
開発する企業は
ユニ・チャーム 木村萌さん
「水に流せる生理用品はないかということで第3の生理用品として新しく開発しました」
こちらは、本体に付いているポケットに指を入れてナプキンと体の間に挟むことでナプキンに加えて+2時間吸収できるという商品。
隙間からの漏れも防ぐ他、そのままトイレに流せるという優れものですが16年前に発売されたもののあまり注目されず、ここ数年でようやく認知度が上がったそうです。
ユニ・チャーム 木村萌さん
「SNSでこれいいぞとなって拡散されて広がって誰でも見たことがあるというくらい認知度が上がった商品になります」
「漏れちゃったらどうしよう」不安も
そんな生理の「フェムテック」、まちの人は。
「はくだけのおむつみたいな製品を使いました。旅行先で寝るときに怖いなってなったときにはいたら安心して寝られました」
「興味はあっても実際使うところまでいきません。本当にちゃんと使いこなせるかなというのもある」
「手出しづらい、もし漏れちゃったらどうしよう的な感じですかね」
吸水型サニタリーショーツの機能性
多くの人が不安としている機能性、実際に販売されている吸水型サニタリーショーツで実験してみました。
最大吸水量20ミリリットルのショーツに経血の代わりに水を吸わせます。
RKB 下濱美有記者
「今20ミリリットルの水を吸わせてみたんですが、表面は確かに濡れているんですが、パットの後ろは全く濡れていませんし、もちろんショーツにも漏れ出ることはありませんでした」
ただ、座る時のように吸水部分に体重をかけてみると液が戻ってしまいました。
多い日は吸水量が多いショーツか、ナプキンや月経カップと合わせて使うのがよさそうです。
イオン九州 H&BC商品部 藤井三布紗さん
「いろんなケア商品がありますので、いろんな選択肢があっていろんな快適にする商品があることを見て欲しいなと思います」
女性の健康課題の「不快」を「快」に変える「フェムテック」。
これまでの常識を覆してくれる商品やサービスが、身近にあるかもしれません。