衆議院が解散され、事実上の選挙戦がスタートしました。
自民党が、”裏金問題”以外で候補者の公認を見送った選挙区があります。
福岡9区。自民党の「お家騒動」は選挙戦にどう影響するのでしょうか。
「ルールに基づいて判断した」
9日午後、石破内閣が衆議院を解散し、投・開票日まで18日という異例の短期決戦の火ぶたが切られました。
自民党本部は9日、全国の公認候補を発表。
派閥の裏金事件に関わった議員の処遇が注目されましたが、福岡の選挙区でもうひとつ注目されたのが、支部長が空白となっている「福岡9区」の公認問題です。
党本部は自民党福岡県連が申請していた参院議員の大家敏志氏(57)の公認を見送りました。
自民党・森山裕幹事長
「院を変わる場合には特に任期中の議員につきましては党からの要請がなされることが一つのルールでございますから、そのルールに基づいて判断をさせていただいたということであります」
「くやしい」現職の参院議員
9日夜、党本部の決定を受けて県連を訪れた大家氏は、悔しさを滲ませました。
参院議員 大家敏志氏
「公認獲得ということ、その後の当選ということを目指して全力でやってきたので、今は本当に率直にくやしいという思いですね。とにかく今の気持ちをしっかり整理してですね、繰り返しになりますけれども、この状況の中でどう立ち向かって行くかということをしっかり答えを出したい」
公認が得られない中、無所属で出馬するかも含め、後援会幹部と話し合い、11日にも結論を出すとしています。
除名処分の市議は「無所属でも出馬」つらぬく
一方、今年1月に県連から除名処分を受けた北九州市議の三原朝利氏(46)は、改めて無所属で出馬する考えを示しています。
北九州市議 三原朝利氏
「もう相手方そこに公認が出ようが出まいが、私としては無所属という形でもどんな形でも出馬をすると意志を当初から持っておりましたので、今回のこの決定を受けた中でも、今まで通り何ら変わらずとにかく前を向いて突っ走っていきたいというふうな思いです」
「国政で頑張ってきた」前職
解散後も候補者が定まらない自民党の「お家騒動」を尻目に、無所属の前職・緒方林太郎氏(51)は選挙戦に向け着々と準備を進めています。
無所属・前職 緒方林太郎氏
「政権与党の方でどういう候補をたてるかというのは私が関与できるわけでもないですし私が決めるわけでもありませんから、誰がこようともいつ何時でもどんとこいという気持ちで普段から地域活動、そして国政での活動に頑張ってきたつもりです」
共産党と参政党も候補者擁立
このほか福岡9区には、共産党の新人・山田博敏氏(62)と参政党の新人・山本直緒美氏(60)も立候補を予定しています。
いまだ構図が定まらない福岡9区。
選挙戦を大きく左右する大家氏の決断が注目されます。