1281年に襲来し、いわゆる「神風」で沈んだとされる「元寇の船」。
その3隻目が長崎県松浦市の鷹島沖の海底で確認されました。
船の立体的な構造がしっかり残っているなどこれまで見つかった2隻よりも保存状態が良いとみられています。
1281年「弘安の役」で襲来
長崎県松浦市は、11日午前、鷹島沖の海底で3隻目となる「元寇の船」が確認されたと発表しました。
去年の調査では木材などが見つかりましたが、発掘範囲が一部にとどまり「元寇の船」であるか特定することができていませんでした。
今年は範囲を広げて調査したところ船の内部を仕切る隔壁や船底の構造などを確認しました。
RKB 今林隆史記者
「板が連続して並んでいて、立体的な構造が保たれています」
木材の組み方の特徴から、中国で造られた船であるとみられ、1281年の「弘安の役」で襲来した「元寇の船」であることが確定したということです。
国学院大学 池田栄史教授
「もう完全に船ですね、木材の組み方木組みがもう船の木組みだっていうことがはっきりしてきているし、それからその木組みの特徴からどう考えても中国の南部の船だっていうこともはっきりしている」
また、中国の陶磁器や短刀、金属製品、墨でも字が書かれた板材なども発見されたということです。今年の調査でも発掘できたのは船体の一部に過ぎず船の大きさなどは不明で、来年以降の調査への期待が高まっています。