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政党支持層の票はどこに流れるのか 混迷の福岡9区 現職参院議員の出馬断念で

RKB毎日放送 2024年10月14日 18時46分

15日に公示を迎える衆議院議員選挙の注目選挙区、北九州市西部を選挙区とする福岡9区です。

自民党の参院議員の大家敏志氏が公示直前に出馬を断念しました。

自民党と立憲民主党、さらに日本維新の会の立候補予定者がいないという全国でも異例の選挙区で、政党支持層の票の行方が注目されます。

公開討論会 訴えたのは

RKB 岩本大志記者
「福岡9区の討論会です。集まった立候補予定者は当初の予定よりも少なくなっています」

14日午後、北九州市八幡西区で開かれた福岡9区の公開討論会。

出馬を予定している4人のうち3人が政策を主張しました。

無・前 緒方林太郎氏(51)
「一つ一つ辛い作業をやっていかないといけない。私はこの辛い作業を自分自身が担いたいとそう思っています。批判されても構わない」

無・新 三原朝利氏(46)
「課題先進都市北九州市であるからこそ、この北九州市で課題を解決することが、日本の課題解決につながる」

共産・新 山田博敏氏(62)
「先頭に立ってこの政治とカネの問題に決着をつけようと頑張っております共産党が大いに躍進するように私自身頑張ってまいりたいと思います」

参政党・新人の山本直緒美氏(60)は欠席でしたが、これまで出馬に意欲を示してきた自民党の大家敏志参議院議員の姿もありませんでした。

くら替え目指した参院議員現職 出馬を断念

自民党・大家敏志参議院議員(57)
「この9区,悲願の議席を奪還するにはまだまだ力不足だったんだろう。そういう判断が下った」(10月11日)

公示が4日後に迫る中、出馬を断念した大家氏。

自民党本部が去年11月公認を認めない決定を下した後も市議・県議からなる応援団を引き連れ決定を覆すよう迫り続けていました。

所属する派閥のトップである麻生太郎氏からくら替えが認められない中でも、総裁選の前には公認が得られると自信をのぞかせていました。

自民党・大家敏志参議院議員(57)
「大家敏志に決まると思いますね」(9月8日)

「任期中の議員の『くら替え』は党から要請があることがルール」としている自民党。

「ルールを守る」ことを掲げる石破政権で公認は得られませんでした。

自民党福岡9区 松尾統章 支部長代行
「自民党にとってもよくないと思います。当然投票に行かない人も増えてくると思いますし」

「みんな振り回された」ぼやく県連関係者

そもそも大家氏が2022年に参院選に出馬した時点で福岡9区は空白区でした。

くら替えで出馬すれば18億円かけて参議院の補欠選挙が行われることになる中、自民党の調査で大家氏への支持は伸びていなかったということです。

自民党福岡県連の関係者は「みんな大家氏に振り回された。そもそも参院選に出なければ良かっただけだ」とくら替えからの出馬を目指した大家氏の姿勢を疑問視していました。

県連から除名処分の新人は無所属で出馬

大家氏の出馬断念で自民党支持層の票の行方に注目が集まる中、事務所開きを行った無所属で新人の三原朝利氏(46)。

今年1月に自民党福岡県連から除名処分を受けていて、自民党議員の姿はありませんでしたが、「保守本流」を掲げ、保守票の掘り起こしを狙います。

無・新 三原朝利氏(46)
「私はこの中で誰よりも保守である、そして保守本流であるという思いは引き続き訴えていきたいというふうに思っています」

「無所属での出馬は最後」と明言する前職

一方、幅広い層の支持を狙うのは無所属で前職の緒方林太郎氏(51)です。

支持者の前で「無所属での出馬は最後」と明言していて、今後の動向が注目されています。

無・前 緒方林太郎氏(51)
「色分けをした接し方を普段からほとんどしていない。お一人お一人と直接向き合って自分自身の思いを訴えていくということに尽きる」

4人が立候補を表明

無所属の前職・緒方林太郎氏、無所属の新人・三原朝利氏、共産党の新人・山田博敏氏、参政党の新人・山本直緒美氏の4人が立候補を表明している福岡9区。

自民党が不戦敗となる一方、立憲民主党も日本維新の会も候補者を擁立していません。

全国的に異例の構図となる中、政党支持層の票がどこに流れるのか。注目が集まっています。

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