「不倫して妊娠させてしまった」という息子を名乗る男からの電話で、高齢者が現金をだまし取られる被害が相次いでいます。
福岡県内では14日から16日の間に、81歳の女性が計330万円を、82歳の男性が計400万円をだまし取られました。
警察が注意を呼びかけています。
81歳女性のケース
14日から15日にかけて福岡県筑後市に住む81歳の女性が現金計330万円をだまし取られるニセ電話詐欺の被害に遭ったことが分かりました。
警察によりますと、10月14日、女性(81)宅の固定電話に「携帯が壊れたのでお母さんの携帯電話の番号を教えてほしい」と息子を名乗る男から連絡がありました。
女性が携帯の番号を伝えたところ、16日「同じ会社の同僚と不倫して妊娠させてしまった」「相手の夫に示談金として300万円が必要」などと息子を名乗る男から再度、電話がありました。
その後、女性は指示された佐賀県鳥栖市のJR弥生が丘駅近くの駐車場などで、弁護士を名乗る若い男に現金250万円を手渡すなど、計330万円をだまし取られたということです。
現金を手渡した翌日の日に、実の息子が壊れたはずの携帯電話で女性に連絡してきたことから詐欺に気付き、警察に被害を届け出ました。
82歳男性のケース
また、15日から16日にかけても福岡県筑前町に住む男性(82)に対して、息子を名乗る男から「夫のいる女性と不倫して、妊娠させてしまった」「示談金として400万円を準備してほしい」などと連絡があり、男性(82)が合計400万円をだまし取られる事件が起きています。
警察は、「電話で『不倫で子供ができた』『慰謝料は必要』など息子などを騙った話は詐欺」と注意を呼びかけています。